
3,4月教室平日クラス。
前菜の一品、「春野菜のラペ」は本当に野菜をおいしくいただくことができるレシピ。あまりのおいしさに山盛り食べたくなるほど。「にんじんのラペ」、フランスのお惣菜定番で、本来は、チーズおろしなどですりおろしたにんじんに調味料を合わせたもの。今回はにんじんと一緒に、春野菜のアスパラガスとうどを加えて。千切りにしたにんじんは生のままでもよいのだが、おすすめは電子レンジに少々。イメージとしては生としっかり加熱の中間、表現が合えば、半生、くらい。シャキシャキ感、にんじんのフレッシュの香りが生かしながら、にんじん臭さやアクを優しく抑える。それから細切りにしたアスパラガスも電子レンジにさっと。こちらも半生、のイメージ。生のままだと青臭いので、優しく加熱し、フレッシュの印象を残しつつ、青臭さを押さえる。余熱の力も大きいので、控えめにかけるのがおすすめ。
ラペの調味料、今回は酸味とコクに粒マスタード。辛さ、というよりもコクのある酸味を生かす調味料、そんな感覚で使うと、仕上がりがぐっとよくなる、そんな食材。それから塩ともう少し酸味をきりりとさせるための酢、そして菜種油。
今回は、ツナも少々加え、みじん切りにイタリアンパセリ、そしてトッピングにくるみのみじん切りをぱらぱらっと。口に運んだ時にいろいろな食感や香り、そしてコクもある、満足度の高い前菜となり。そうそう、特に白ワインとの相性は抜群。材料に調味料、それから電子レンジ使いなど、ちょっとした心遣いの相乗効果がうれしいくらいに反映される、そんな一品。「ボウルごと全部食べたい!」、そんなうれしい声が聞こえてくる。
キッチンでみなさんとラペを作りながら、沖縄料理「しりしり」のことを聞く。給食にも登場する一品で、「ラペ」と同じように、にんじんを使った料理。にんじんをスライサーで細切りにし、さっと炒めて、溶き卵をからめる、沖縄らしい野菜料理。一緒にツナやランチョンミートなど加え、塩味やしょうゆ味仕上げに。にんじんはごろっとしたものをいただくよりも、千切りにして整えたものを口に頬張る方が、数段にんじんのおいしさが生かされると思っている。そんな意味では、この「しりしり」もきっとにんじんをよりおいしくいただくことができる、そんな一品のはず。こうやって、まったく違う場所で、どこか同じ目線での料理が生まれていることのおもしろさ。「しりしり」、近いうちに作ってみなくては!
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