月に1度の大磯試作の日。今日も柳田さん到着までに一通りの仕込みを済ませ、あとは到着後に、仕上げと一緒に小籠包を包むくらいにまでなんとか。
今回はこちらも、教室と同じく、「初夏のオリエンタル料理」ということで、ハーブふんだんの香りがなんとも心地よく。
お手軽でおすすめの1品が、シンガポール料理「レモンチキン」。通常は片栗粉をつけて揚げた鶏肉にレモン風味のソースを絡めるのだが、今回は揚げずにフライパンでじっくり焼く。焼き上がる頃に、鶏肉をフライパンの向こう側に避け、手前スペースにレモン汁1、砂糖1、しょうゆ1を入れ、さっと煮詰める。煮詰まった頃にレモンの皮スライスを加え、一気に鶏肉に絡めでき上がり。仕上げに白ごまはパラリパラリ。しょうゆと砂糖の馴染みあるテイストになんとも爽やかなレモンの風味。熱々はもちろん、冷めても肉の身質がしっとりと落ち着いて美味。もう1つ、「海老トースト」も本来は油で揚げるのだが、今回はフライパンで焼く。油で揚げると、どうしても、油っぽさが気になる海老トースト。フライパンでも十分なコクと香ばしさを出すポイントはパン生地をじっくりと焼くこと。それから、パンの表面に少々で構わないのでなるべくまんべんなく油をまぶすこと。
ほどなく仕上がり、一緒に試食をしながら、またまた今後の新しい構想を思案中の柳田さん、「夜のお酒の時間にこんな海老トーストもいいわよね。」と。いつも、自分の直感を大切にしながら、実績をきちんと活かしつつ、新しいことに挑戦していく姿。目の前でなんとも眩しく。私も焦らずに、今の、そしてこれからの生活を大切にしつつ、それがその先の自分にとっての大切な、価値ある経験になっていくのだろう、と。「まだまだ、まだまだ、先は長いのよ~。」爽やかに帰っていく後ろ姿など。
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