黒豆に栗きんとん



 いつになく風が冷たい日。午前中、年末駆け込みで子どもたちとそれから私も一緒に予防接種へ。帰り道の駅前はクリスマスモードから、正月飾りの出店の準備など一気に年末の装いへ。我が家のクリスマスリースも、毎年恒例、正月飾りをあしらって、のアレンジに。
 さて、いよいよおせち作りが始まる。今の私事情により、今回も厳選7品のみのご用意。だからこそ、1つ1つにできる限りの心を込めてそして今の私ができる限りのおいしさを求めて。そんな想いを願掛けするような、まずはなにはともあれ、黒豆に火を入れる。何年も、何度となく仕込んでいるのだが、やっぱり、緊張の瞬間。そして、ほどなく、家中に黒豆のえもいえぬ、優しい甘い香りが広がり。
 今回は例年よりもほんの少しずつ仕込みを前倒しにし、自分への心のゆとりを少しでも残しつつ進めていくことができたら、と。
 さて、「栗きんとん」のきんとんを仕込む。今回も「なると金時」を使って。火にかけたそばから、くちなしの鮮やかなクチナシ色と、いよいよの年末をしみじみ感じ入るくちなしの香り。きんとんを上手に仕上げるコツの1つは、さつまいものゆで加減。芯が少しでも残っていてはもちろんNGなのだが、芯までやわらかくなったころから、一気に火が回りやすくなるので、つまりは煮崩れしやすくもなる。なので、イメージとしては、「煮崩れそうになるちょっと前」ほど。あと少し、というところで火を止め、しばし余熱でしっとりと仕上げる。ほどよい煮具合で仕上げたさつまいもをここ数年はすっかり、フードプロセッサー頼みで、きめの細かいペーストにし。この段階、砂糖を入れずとも、さつまいもの自然の甘みにうっとり。
 数年前まではそこそこの甘みを加えていたのだが、2年ほど前からはさつまいもの20%ほどに抑えている。この20%がほどよく、日々のお菓子作りでも甘さは20~30%ほどが好み。きんとんに関していえば、さつまいものおいしさ、風味を引き立てる、ほどよい甘さ、というか。逆をいえば、ほどよいので、手が止まらなくなる、という。そして、出来立てならではのきんとんのおいしさ。
 ふと、目をやれば、テーブルの下に潜り込んで、なにやら映画館ごっこなる遊びに夢中の子どもたち。あてはの言葉をすべて、真似して繰り返すゆふき。あてはの誘導尋問にもそのままのせられ。勢いで調子に乗ったあてはが、ちらりと私の方に目をやり、恥ずかしそうにする表情など。今日明日は子どもたちの様子をみつつ、の仕込みとなり。コールがあれば、すぐさまの中断、を常に心しての作業にもちろんやりづらさを感じながらも、それでも、こういう、その年その年の、おせち回りの出来事も記憶にとどめていきたいなあ、と。なんて、明日はこんなのんきなことは言っていられず、頭に角が生えているかも。

*おせち日記* 黒豆(今日は5時間の火入れ)、栗きんとん、明日のテリーヌ下準備、ドライトマトのオリーブ油漬け
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くにたちにある小さな食のギャラリー、「くにたちの食卓 いづい」。料理教室や食のイベントなど、「食」を通して、人が集まる場所です。
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