
朝からオーブンフル稼働で「ピスタチオのテリーヌ」を焼く。
テリーヌを作り始めた当初は、おせちのテリーヌもすべて手でこねていたのだが、さすがに手では追い付かなくなり。
昨年からは、生地を混ぜるのに、フードプロセッサーを使うことで、だいぶ効率もよくなり。
テリーヌ3台分の、ひき肉、卵、塩、ラム酒、スパイスを入れて、加減しながら回し、ゴムべらで天地ながら、また回し。
そこからは一番大きなボウルに生地を移し、玉ねぎ、ベーコン、ピスタチオ、パセリを加え、最後は手でしっかりと混ぜる。
そう、最後はやっぱり「手」。
フードプロセッサーやそれから圧力鍋などはやはり強い味方。
が、使い方によっては、食材のよさを損なってしまうことも。
テリーヌ生地も、フードプロセッサーにいつものように一気にかけてしまうと、ひき肉の繊維が壊れすぎてしまい、「肉」のよさが損なわれる印象。なので、加減しながら、回し、最終的にはやはり、「手」の力で捏ねる。
圧力鍋も然り。
煮込みの最後までを圧力鍋で仕上げてしまうのではなく、7.8割程度までは力を借りて、最後は、弱火でコトコト。
利器の力の上手な使い方。
でき上がった生地を型に流し、オーブンへ。
1回目の生地を焼いている間に、2回目の生地を仕込み。
毎年、毎年、型の数が増え、ついつい半分ふざけて、の型タワーなど。

焼き上がったテリーヌを熱いうちに重ねて、プレスしながら。
今度は、「なます2種食べ比べ」の1つ、「彩りなます」。
大根、紅大根、京人参、きゅうり、セロリ、りんごなどが入った、彩り豊かななます。
口にした時に、時にほんのりセロリの香り、そしてりんごの爽やかな風味など。
研ぎたての包丁で、せっせと、せっせと、せっせと、せっせとひたすらの千切り。
切ったそばから、立て塩(3%の塩水)に漬けて、浅漬けにし、しっかりと水気をとってから、千鳥酢で作った甘酢に漬け込む。
盛り付けるときには、ゆずの千切りと白ごま、黒ごま、そしていくらをあしらう。
昨年まではりんごも一緒に浅漬けししてから、甘酢に漬け込んでいたのだが、りんごがどうしても崩れてしまうことが多かった、という秘かな悩み。ということで、今回は、浅漬けにはせず、浅漬けにした他の具材と一緒に、直接甘酢に漬け込むことに。千切りにしたりんごの形が整うだけでなく、りんごの風味もやさしく引き立ち。
よりよいものに昇華していくために、変わるもの、変えていくもの。
こちらの甘酢漬けと、もう1品、以前教室でも大好評だった、同じ具材をメインに作る「炒めなます」の2種を食べ比べていただく、という趣向。昔はおいしさがよくわからなかったなます。今となっては、歳を重ねるごとに、おせちにはなくてはならない存在に。
一息ついて、発注していた明日分の肉を受け取りに。
1階キ教室キッチンの冷蔵庫にはでき上がったものと材料とが混在し、かなり混み合ってきて。
まるでパズルのように、あっちをこっちへ、こっちあっちへ。
今のところはなんとか収まっているが、29日にパック詰めしたおせちたちは果たして、この冷蔵庫に収まりきるのだろうか。
例年の同日の冷蔵庫の記憶と、今回のご注文数とを照らし合わせると、う~ん。
この秘かな恐怖は、29日の私に託すことに。
*おせち日記*
ピスタチオのテリーヌ、彩りなます、明日の、鶏肉とチーズのテリーヌ下準備、黒豆の火入れ(3時間)、ラベル準備など


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