おせち作りスタート。今日はウォーミングアップ程度に。まずはもちろん黒豆から。わたしにとって「おせち」とは大げさに言うと、修行に近い感覚。自己確認というか。1つ1つの料理についての自分の成長、新しい理解、感じ方の違い、など。理想をいえば、音のない1人静かなキッチンにこもって、自分と食材を向き合いながら黙々と・・・、なのだが、もちろんそんなこと、あてはが許さない。でもこれから先、多分、多分何十回も作るであろうおせち。その年、その年の私の環境というのも大切な思い出なので、と前向きに。栗きんとんを練りながらふと、昨年のことを思い出す。まだ小さくもすでに重かったあてはをおんぶしながら、さつまいもを裏ごし、練り。真冬なのに体がものすごく熱かった。今年は、といえば、このあいだ試しに煮た黒豆をソファでつまみながらテレビを見ている。スナック感覚?かと思えば、テリーヌに使うピスタチオの殻を集めて、どこかへ持っていく。ふと気づけばテーブルの足のところに殻が1列に並んでいる。ちょっとしたオブジェのように。見えないか。あてはの1人遊びタイムリミットまでになんとか今日の仕込みをほぼ終える。おせちの時にはいつも作るまかないがある。パスタと一緒に今日は紅白なますの大根、京にんじん、それかられんこんを湯がき、ゆでたてにさっとEXVオリーブ油とゆずをぎゅっと。器に盛り、ハーブ(今日はルッコラ)を散らし、ゆずの皮といくらを少々。年末の定番。「切れっぱし野菜パスタ ゆずの香り いくら添え」。あてはも一緒に。それにしても、大根の透けるような白、京にんじんといくらの鮮やかな赤、ゆずの黄色、ルッコラの緑。思わず見とれてしまう。午後、買い出しといつもの一橋。今日はグランドの方へ。思いがけず暖かな日差し。池の鴨たちに大興奮のあては「あっ!」「あっ!」とにかく興奮。「ガー、ガー」と私が言うと、「カー、カー」。そして私の方を見て、「かーかー」。そう、あてはは最近私のことを「かーかー」と呼ぶ。そしてまた鴨の方をみて、「カー、カー」。この辺の理解ってどんなものなのだろうか。本人的には違う発声なのか。年末のこの時期、もちろん学生もまばら。いつもは公園のように大集合の親子もちらほら程度。ふと振り返れば、私とあては、この1年に一橋キャンパスに何度やってきたかわからない。現役一橋大学生よりも通学しているかも。そして間違いなく、私の遠い昔の大学生活よりも通学率高し。あてはのため、と言いつつも、私が来たくなってしまうのだ。
おせち日記 黒豆、栗きんとん、紅白なます、れんこん甘酢漬け
「紅白なます」 お好みでごま酢で和えて。
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