思い出あふれる旅の記憶と感動がみずみずしいうちに。乗鞍・蓼科の旅1日目。午前3時過ぎ、パジャマあてはを連れ出しての出発。6時半には松本、梓川沿いにて紅葉の絶景を眺める。いつも同様、我が家の旅のテーマは「自然」と「食」。乗鞍の紅葉を撮影したい、というだんなさん達てのリクエスト。そして初めての乗鞍を目指す。まず向かったのは旅恒例の滝巡り、その1「番所大滝」。目の前の大きな滝をじっと見つめ、立ち尽くすあてはの後ろ姿。我が子よ、何を思うぞ。みんなでおにぎりを食べ、次に向かった「三本滝」はすやすやあてはと車待ち。さすがに2時起きの時差ぼけ状態の頭をコーヒーとソルト入りチョコレートで徐々に。次は「善五郎の滝」。一面落ち葉の道を抜け、山道を散策。滝を撮る人、落ち葉を拾う人、まずは手ごろな棒、そしてどんぐりを拾う人、と三者三様の時を過ごし。お昼前に、パン工房「ル・コパン」へ。天然酵母パンと石釜ピザのお店。外のテラスでまずいただいたのはネーミングで無条件に注文したピザ「乗鞍スペシャル」。岩魚の燻製とチーズの取り合わせ、そして天然酵母生地のしっかりした酸味。そして久々に正統派の天然酵母パンなど。ついつい調子に乗って食べすぎた私、そして高原のくねくね道は続く、続く。それにしても紅葉の壮大な眺めには言葉を失うほど。大きな岩に腰を下ろし、その景色を眺める。さて、今日の宿は乗鞍からちょっと足を伸ばし、奥飛騨へ。料理旅館 奥飛騨山草庵「饗家」。1日5組限定で4つの貸切露天風呂。山草庵へ向かう折に履く下駄。赤い花緒の下駄に竹篭さげて。そして私のことを「かあか」と呼ぶ。和顔あてはの郷愁誘う姿。とんぼでも追いかけそうな雰囲気。そして料理旅館、ということで古民家を改造したとってもすてきな空間での季節料理。丁寧な、そしてセンス光る料理の数々。ありがたい刺激もたくさん。やっぱり料理には作り手の思いが伝わってくるし、その人柄(勝手な想像も含め)も伝わってくる。替鉢・飛騨の牛タンとえのきだけのおこわ、添えられた芽ねぎ、レッドペッパー、そしてきゅうりのピュレ。正しくアクセントとなり、調和されている。つやつやの白米と一緒に目の前に出てきたあつあつの焙烙にはあまりにもシンプルな小松菜の蒸し焼き。素直においしい。器の演出があるにしても、やっぱりこういう料理を目の当たりにすると、「料理ってなんだろう。」とはっとさせられる。夕食後、部屋に戻ると、部屋支度と一緒に置き手紙と岩魚ずし。あては本日はどんな日だった?と聞くと、「みかん食べたよ。」そして夜中に、「みかん!」「みかん!」と叫ぶこと、数度。
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