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カルダモンの演出力


 平日クラス。彼女が担当希望メニューにと、真っ先に選んだのは、「シナモンロール」。アメリカンスイーツのイメージが強いかもしれないのだが、実は北欧発祥スイーツなのが、このシナモンロール。今回は映画「かもめ食堂」レシピも参考に、カルダモンが欠かせない存在。全体の甘さをふわりと引き締めてくれる。まずはカルダモンを殻から外し、すり鉢で荒くすり。この段階でカルダモンの香りに魅了され。時折、無性に食べたくなるシナモンロール、時に私もカフェでコーヒーと一緒に頬張るのだが、そのハイカロリーたるや。軽く一食分に匹敵。ということで、今回は食後スイーツということもあり、かなりのサイズダウン、1、2口サイズ、かつ、生地自体の甘さとオイルをだいぶ控え、なるべくのカロリーダウン。でも、それなりの甘さとコクがなければ、価値がないので、フィリングでの砂糖はそこそそ(それでも市販のものよりはかなり抑え)、そしてくるみの食感とカルダモンの香り、焼き上がりに少々の溶かしバター、など小技を効かせる趣向。そして、1つの生地の半分はシナモンとくるみ、半分にはチョコレートとリンゴンベリージャムと1本で2種類を楽しめるように。イーストのパン生地ベースでのこのシナモンロール、ポイントは発酵時間。通常のパンよりも二次発酵をだいぶ長めに。大げさでなく発酵過多で。ふわふわに発酵した生地を高温で数分、さっと焼き上げると、溶けた砂糖やバター、シナモンの香りをやわらかい生地が十分に吸い込み、ジューシーな生地の仕上がりに。ということで、みんなで食事を終え、洗い物など片付けなどのタイミングを見計らって、オーブンへ。そしてほどなく、焼き立ての熱々を一気に頬張る。シナモンの方ももちろんなのだが、チョコレートにベリーの相性のよさ。そこにふわりとカルダモン。と、今回はカルダモンの演出力を改めて実感。このカルダモン、シナモンロールをはじめ、パンや焼き菓子、チャイにはもちろん、カレーやトマト系などの煮込みやマリネにもすてきな存在をアピール、と何気に幅広く使えて、癖になるスパイスの1つ。あとはパンチの効いた食後に殻から外した小さな1粒をお口へ。ふわりと広がる清涼感、そしてアロマ効果は期待大。
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くにたちにある小さな食のギャラリー、「くにたちの食卓 いづい」。料理教室や食のイベントなど、「食」を通して、人が集まる場所です。
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