平日クラス。「正直、疲れません?」と自ら確認いただくほど。たぶん、他のどのクラスよりも会話が飛び交う顔ぶれ。「もちろん、疲れないから。あっ、でも教室後もどこかテンションが上がりっぱなしかも。」と。
教室に参加していただく魅力の1つは、「行間レシピ」。つまりは、レシピには書かれていないコツやヒントなどを体感していただく、ということ。たとえば、今回の大根もち、フィリングの粗みじんベーコンなど細かくくっつきやすいものは粉類に加えた段階で、ささっと混ぜて、粉をまとわせることで、一箇所に片寄ることなく、生地全体に散らすことができる、とか。「海老と夏野菜 マンゴーマヨネーズ和え」では、じゃがいもは熱いうちに皮をむき、余熱が落ちついてからカットすれば、ほろほろ崩れることなく美しくカットで切る、とか。そんな、「行間レシピ」に「あ~!」とか「ん~!」とか、「なるほど~!」とか、期待以上のリアクションはありがたく。
今回の前菜には、リクエストのあった「XO醤」を使ったものを2品。使ってみたものの、なんとなく使い切れずに持て余しがちな中華調味料の1つ、かもしれない。干し貝柱に干し海老、中国ハムなどなどリッチな食材がふんだんに入った贅沢調味料。使い方のポイントとしては、いつもの味付けの調味料の分量を少々抑え、XO醤を加え、XO醤ならではの香りと風味を生かす、ということ。たとえば、豆苗などの青菜炒め。いつものようにしょうゆと砂糖でささっと仕上げ、にXO醤も少々。熱を加えると一気に香りもコクも増すので、さっと炒めたところに調味料を加え、さっと火を加え、香りを引き出し。ここでの行間レシピポイントは、仕上げた豆苗炒めはすぐに器やボウルに移す、ということ。フライパンにそのままにすると、余熱がさらに回り、悲しいほどのかさ減りに。ということで、ささっと仕上げて、ささっと移し。それから味がちょっとぼんやり、というときには仕上げに少々の塩。他の調味料と違い、食材の中に浸透していくので、味がきゅっと引き締まるのを体感できるはず。
いつもより豆板醤を増やして、の麻婆茄子も功を奏して、教室後もどこか気が上がった感覚など。
青空に誘われて、ついでにちょっと気を涼めに、と自転車散歩など。大学通りを抜け、時間を見計らって、「アトリエ辻 東京」へ。「エコール辻 東京」の製菓授業の一環として運営されている、それはそれは質の良いお菓子とパンの販売。学生さんたちのなんとも初々しい、手馴れぬ接客は思わず応援したくなるほど。そんな接客とは裏腹に、お菓子もパンもやっぱりさすがの質。マカロンはしっとり、もっちりしつつ、表面は繊細にサクッと。質の良さに加え、学生さんたちの未来まで詰まっているような。
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