6月7日 魅惑のガーリックバターとレアチーズケーキ構想

6月の追加レッスンがスタート。
まだまだ続く、「初夏のパシフィック料理」。
メインのお皿、「ガーリックシュリンプ」に添えるのは、バターライス、ではなく、ガーリックバター添えごはん。
バターを加えて炊いたり、バターでさっと炒めたり、はせずに、普通に炊いた日本人好みのごはんを器に盛り、食べる直前にごはんに添えるのが、「ガーリックバター」。
よく、「エスカルゴバター」とも呼ばれるのだが、バターにガーリックとパセリなどのハーブを練り込んだもの。今回はそこにクミンシードも加えて。にんにくやハーブをバターに混ぜるだけなのだが、そのおいしさはまさに魅惑的。
バターライスにすると。そこそこの量のバターを使い、使ったにもかかわらず、案外バターの風味が弱かったりすることも。今回は、盛り付けてからしばし、すっかり熱さも落ち着いたごはんに、このエスカルゴバターを添え、口に運ぶときに、ごはんとバターをスプーンで混ぜながらいただくスタイル。これなら、ごく少量のバターでも十分にリッチな風味を満喫できる。ごはんがあたたかいと、のせたそばから一気にバターが溶け込んでいくのでご注意を。
そして、アクセントのクミンシード。カレーには欠かせないスパイスで、そのアクセントのある香りが、バターのこっくりとしたところを絶妙に引き締めて、まとめてくれる、そんな印象。
このエスカルゴバター、ごはんにのせるのはもちろん、バゲットにのせてももちろんよし、炒めたきのこなどの仕上げに加えたり、ゆで野菜に添えたり、焼き魚の仕上げにのせたりと、活躍力、大。


この週末は、家族みんなで楽しみにしていた「夢の国」、が、前夜からあらら、長男の発熱。
「行きたかった~!」、と一泣き、二泣きしつつも、切り替えが速いのは子どもたちなのかも。気分転換に、下2人を連れて。紫陽花が咲き始める谷保天満宮→一橋大学小平祭のコース。
雨上がりの谷保天、木の香りが広がり、そして色づき始めた紫陽花の眺め。あじさい祭りもこれから、見頃はもう少し先なのだが、それでも、色とりどりの紫陽花が咲き乱れる眺めになんとも心落ち着き。一橋大学1.2年生の文化祭「小平祭」。「ちびっこ企画」の教室にて、キーホルダー作りをしたり、ボールゲームをしたり、そしてバルーンを作ってもらったり。お揃いで作ってもらったライオンバルーン。かなり近場コースながらも、たくさんのうれしそうな笑顔を見ることができ。
ここしばらく、あれこれ試作中の「レアチーズケーキ」。次回の沖縄料理レッスンに向けて。きちんとしたおいしさと作りやすさ、お菓子については、この両者のバランスもレシピ作りの大切なポイント。特に、「作りやすさ」。材料はもちろん、道具、そして、計量に手順など。今読んでいる本がおもしろい。「小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代」。時代の流れの中で、それまでは手をかけ暇をかけ、が美徳とされていたところへ、小林かつ代の、「時短レシピ」、「手抜きレシピ」という意識革命の功績は大きく。
他にもやりたいこと、そしてやらなくてはならないことが山ほどある日々。その中でのお菓子作り。食材調達の段階から、とにかく手軽にできること。そしてきちんとしたおいしさと、お菓子作りを通しての、手近な気分転換。
あれこれ想いながらの、レアチーズケーキ試作。

6月4日 ピザ生地に手をうずめて

さて、来週から始まるキッズおやつ教室とジュニアおりょうり教室に向けて。
生地のサイズや作業確認のための試作。
スイミング帰りの次男に一次発酵したピザ生地を見せると、「やる!、やる!」
ぷっくらと膨らんだ真っ白い生地に、まずは指を入れてみる。これもちゃんとした仕事。これで生地の発酵具合をチェック。そして、今度は手をグーにして、生地全体に手をうずめ。思わず顔をニヤリとさせて。その名の通り、「パンチング」、膨らんだ生地の空気を抜く作業は、子どものみならず、大人も大好きな一仕事。ふわっふわの生地に手を入れる感覚の心地よさと、やってはいけないようなことをする感覚、というか。
さあ、来週からは、たくさんのパンチングを眺めることになりそう。みんな、ボウルにこれでもかってくらいに頭を寄せ合う姿が今から目に浮かぶような。


小学校の学校公開の合間に、小学校すぐ近くにオープンしたスタジオ&カフェ「Ko・Ku・Bu」へ。
造園やさんが手がけたカフェ、ということで、宿根草をメインにしたすてきなお庭。そして、カフェの一角には思わず居座りたくなるようなワークスペースなど。
今年の夏もやりますよ!、友人との小学生向けコラボレッスンの打ち合わせ。いつもながら、プランニングしているこちらが思わずわくわくしてしまうような。そして、「昨年のハンバーガー教室、あれ、よかったよね!」と、思わずの自画自賛など。
明日からは6月追加レッスンがスタート。きっと、あっという間に夏休みが来るのだろう。
6月2日 ロールケーキとジーマーミ豆腐とロースマリーリース

6月に入ったものの、昨日で5月のキッズ&ジュニアレッスンが終了。
昨日のキッズおやつ教室は、女の子の体調不良でのキャンセルがあり、本当に珍しく、全員が男の子。みんな、本当に意欲的で。
みんなでロールケーキ生地を作り、オーブンへ。焼き上がりをオーブンから取り出した瞬間、みんなで頭を寄せ合うようにこちらへ押し寄せ、「うわあ!!!」、大きな、大きな、期待以上の歓声。焼き立てのロールケーキからクッキングシートを外す。シートにうっすらと、ところどころまだらに着いた生地の皮を見て、「あっ、恐竜がいる!」、とか、「お顔があるね!」とか。大人には見えない、見ることを忘れているものに時にはっとさせられるような。まずは巻き方をデモンストレーション。と、見えないから立ちたい!、僕も!、僕も!、僕も!、ふと眺めれば、ほぼみんなの立ち姿など。
夢中になって、作る姿、そしてこれまた夢中になって頬張る姿。いつもとても楽しみに来てくれる子どもたちのために、さて、6月はピザを焼きましょう!
ついこのあいだの週末、保育園の役員仕事で、会議中の子どもたちの保育を担当。なんとなく、おままごとスペースの保育など。女の子はもちろん、男の子もままごとが大好きな子も多く。他のおもちゃを食材に見立てたり、おもちゃの包丁が見当たらなければ、代わりになるものを探し。そんな記憶と、昨日の子どもたちの様子がなんとなく重なり。
料理を仕事とし、3児の母となり。ここ数年、、私に伝えられるものがあるのならば、言い換えれば、それしか伝えられるものはないのだが、それが役に立つのなら、喜んで伝えていきたい、そんな想いが少しずつ大きくなる日々。みんなが帰ったキッチンで、サンプルにカットしたロールケーキを眺めながら、そんなことを想い。


デスクワークの合間に。試作は時にありがたい気分転換。
7.8月レッスン、「夏の沖縄料理」に向けて、「ジーマーミ豆腐」。ごま豆腐と同じように、葛を使った練り物。つい先日訪れた、まさよさんのごま豆腐を想い出しながら。料理には想い出が付随する。そして、その想い出が積み重ねられたり。その料理を作ったり、口に運んだ時に、ふと、時にはっと蘇る記憶。こういうところも私にとっての料理の魅力なのだろう。まさよさんがいつもおっしゃっていたこと、「料理は作る人から食べる人へのメッセージ」。
デスクワークの合間にもう1つ。庭先のローズマリーをくるくると丸め、麻ひもで留めて。これまた玄関先にてほんの少し、赤くなっていたブラックベリーの実をあしらい。玄関先の初夏らしいリースとして。

5月31日 梅しごとと、まさよさんの料理に会いに

もうすぐ6月、そう、梅しごとの季節。
しゅんかしゅんかで買った国立産青梅で、梅シロップを作る。と、ストッカーを開ければ、氷砂糖が足りなそう。ということで、在庫のあったザラメ糖と半分ずつ。青梅のヘタを外し、風味を出すために、竹串でプスプスと穴を開けて、瓶に、砂糖となるべく交互に重ねていくだけ。あとは、毎年、キッチンのカウンターに置き、時折天地したりしながら、その移ろいと香りを楽しみつつ。飲み比べが今から楽しみ、楽しみ。

今日は、長男のサッカー試合。思いがけず、心地よい風が終始吹いていたので、試合結果云々は別として、心地よい公園時間となり。先週末のスイミング記録会、そして今週のサッカー試合、と続き、さて、これからについて、と見直すちょうどよいチャンスにもなったような。
そしてその足で。今夜は以前、修行させていただいたオーガニックレストランの閉店の日。
最後の夜に、オーナーのまさよさんのお料理をいただく機会に恵まれたことに心から感謝して。
駅からお店までの道のり、本当に久しぶりの再会、当時とまったく変わらずお元気な姿、そして毎日毎日を過ごしたキッチン、なにもかもがあまりにも懐かしくて。
まずは、お店の看板メニューであった吉野葛で作った「ごま豆腐」。当時、お客様にお出ししていた器に盛られて。あの頃とまさに同じ味。そして、オーガニックの旬の野菜がふんだんに使われた盛り合わせ。こちらも看板メニュー、しっとりと炊かれた黒豆に、新玉ねぎのマリネ、春野菜の白和え、ねぎとグリンピースのポタージュスープなど。1つ1つが優しく、本当に整ったお味。いただきながら、ああ、私の料理の原点はここにある、としみじみ。
メインのお皿には、優しく火の入った厚切りの新玉ねぎと、サーロインを挽いたひき肉のハンバーグ。「この料理のメインは新玉ねぎです」、と。
途中からは、まさよさんとお話もいろいろとできて。
「自然食」の走りとして、お店を開かれて40年近く。こちらを閉店されてからは、シンガポールの調理師学校にて和食の講師のお仕事をされるとのこと。「まじめにこつこととやっていたら、こんなごほうびがきたのよ。」、と。
お顔を合わせていたら、一緒にキッチンで過ごした日々、料理教室のアシスタントをさせていただいた想い出、それから地方への料理教室に同行させていただいたこと、そして、ご一緒の時間に料理はもちろん、本当にたくさんのことを学ばせていただいたこと、まさに走馬灯のように想い出され。まさよさんのお顔を見ながら、お話をしていたら、ふわっとあの頃に戻るような錯覚。
お腹も心もいっぱいで、デザートのかぼちゃのケーキはテイクアウトして。キッチンで何度も何度も、本当に何度も作ったケーキ。明日、ケーキを開けて、再び想い出が蘇るはず。

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