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科学博物館へ



 誕生日の前日、あてはが喜びそうなスポットへ、ということで、上野の国立科学博物館へ。行きたい、行きたい、と思いつつも、ゆふきもようやく歩き始めたので、そろそろ行きやすくなったのでは、と、足を向けることに。
 今日は「地球館」をじっくり。まずは、あてはお目当ての恐竜のフロアから。足早な後ろ姿からもそのわくわく感が伝わってきて。館全体が予想以上に洗練されていて、居心地よく。展示内容はもちろん、展示の技術とセンスもすばらしく、天井から床まで、まさに子供から大人までが堪能できる演出があちらこちらに。あてはにとって、印象的というか衝撃的だったのは、「人類の進化」だった様子。猿人からの進化など、だいぶ戸惑いながらも、あてはなりに感じるものがあったようで。と、価値ある文化財を目の当たりにし、すべてが貴重な体験となったはず。
 私が印象的だったのは、「地球の多様な生き物たち」のフロア。スギナやモミジ、サンショなど日々、身近な植物がガラス張りの壁面に1つずつ展示され、ちょっと離れたところからの、その一面の眺めがそれはそれは美しくて。そして、近づいて、1つ1つを眺めれば、1つ1つの自然美に思わずうっとり、など。
 見応えある「大地を駆ける生命」のフロア。まっすぐにこちらを見据えて、立ちはだかる美しい動物たちの姿を、ガラス越し、こちらもまっすぐと見つめ返し、話かけている様子のゆふきの後ろ姿など。
 上野に足を運んだのは何年ぶりだろう。あの辺りの映画館で映画を観たよね、と想い出話をしながら、上野公園をぷらりぷらり。当時はバスを使って、わりとよく足を運んでいた記憶。
 道も空いていたので、あっという間に国立へ。と、予定よりだいぶ早めのお友達宅へ。工具箱を持って、お手伝い、の予定が、結局はのんびり楽しいお茶時間に。別れ際、大切なおもちゃを1つずつ、次に会うときまで、と交換し、いつまでも「ばいば~い!」と大声を掛け合う子供たち。まだまだ成長しつつも、少年になりつつも、あどけなさいっぱいの年頃。夜、眠りに落ちる直前、「明日の夜は何が食べたい?」と聞くと、半寝ながらにしばし考え、「スパペッティ」と。眠くて、まったくうまくいえてないあたりがなんとも。そのまますーっと眠りに落ち。

双子のさくらんぼとじゃがいも



 バースデーロールケーキのデコレーション。トッピングにはもちろんのいちごと一緒にいただきもののなんと、双子のさくらんぼを何粒も、がなんとも愛らしく。ケーキや食材も一緒に東久留米の実家へ。
 到着すると、まずは各々長靴姿などに身支度をし、父の畑へ。ふと思い返せば、毎年恒例のじゃがいも堀り。父が丹精込めて作ってくれたじゃがいもを、「収穫」という、まさにおいしいところどり体験。気づけば、土色になってじゃがいもを掘り出すのはあてはのみならず、私も。
 そして、帰宅後、掘りたてのじゃがいもももちろんテーブルに並び。今日は2日早い、あては、5歳のバースデーパーティーなど。あてはリクエストにより、メインはノイフランクのソーセージやハム、リエットなどなど。昨日仕込んだ、子供たちも大好きな、野菜たっぷりのミネストローネ。そして、じゃがいもはもちろん、とうもろこし、枝豆、トマトなどなど新鮮な野菜がずらり、にお赤飯まで並び。その名の通り、お誕生日席に腰掛けたあては、労働の後の食欲はすばらしく。それにしても、採りたてのじゃがいものおいしさ。採りたてならではのみずみずしさと驚くほどの爽やかなクリーミーさというか。しっとり、優しいコクのあるリエットを添えてももちろん美味。こうやって、シンプルにおいしいものを、大切なみんなと大笑いしながらいただく、そんな時間のありがたさ。と、ついつい食べすぎ。
 あまりの満腹感とこちらもプチ労働の後のお酒との相乗効果、食後はソファにもたれてうとうと。と、隣では、いつのまにか、すっかりのおじさん姿にも関わらず、母に布団をひいてもらい、本気寝の姿など。こういうシーンをみると、親子っていつまでも、親と子、なんだなあ、としみじみ。
 こちらもいつのまにか2階に上がり、キャッキャ、キャッキャと父と戯れている様子の子供たちの楽しそうな声が心地よい子守唄となり。
 ケーキにキャンドルを5本たて。うれしそうに吹き消すあては。明後日には5歳に。気づけば、あっという間にこんなに大きくなって、そんな想いと、あてはが生まれてからというもの、日々、それはそれはたくさんの想い出が積み重なり、そんな想い出を大切にかみ締めながら過ごすことが出来ている日々をありがたく思う気持ちと。うれしいメッセージカードとあてはの心をばっちりつかんだプレゼント。
 子供たちがすやすや眠る、帰り道、静かな車中、思わず、いろんな想い出が蘇り。

私にとっての「ごま豆腐」


 試作とレシピ仕上げの合間に、と気分転換も含め、買い物へ。明日は東久留米の実家にて一足早いあては5才バースデーのお祝い。あてはのランチリクエストは「おいしいソーセージ!」、ということで、ノイフランクにてあれこれ、今日はあては目線を主に選び。思わず、リエットなども調達し。帰り道、いつもながら、おいしいコーヒーをいただき、と、こうやって、荷物を抱えながらも、買い物帰り、家に着くちょっと前にふらりと立ち寄れる場所(立ち寄りすぎ?)ができたことが本当にうれしくて。
 来月からの教室に向けて、今日の試作の1つ、「ごま豆腐」。教室を始めて、ふと思い返せば、早6年。数え切れないほど、何度となく、和食メニューの月があったものの、ようやく、今回は「ごま豆腐」にしよう、と思えたのかも。私が料理を仕事にしよう、と心に決め、最初に門をたたいたオーガニックレストラン。私の料理のベースはここにある、といっても過言でなく。そして、そのお店の看板メニューが「ごま豆腐」だった。ようやく、ごま豆腐を任せてもらえるようになり。冬も夏も、1年中、毎日、30分以上は火の前で専用のへらでごま豆腐を練り。いつの日からか、ごま豆腐の仕上がりがどこか願掛けとなり。久しぶりにごま豆腐を練りながら、あっ、手はまだちゃんと覚えているなあ、と。マサヨさんから習ったたくさんの料理と料理に対する想い、それから「自分が楽しむ」、という人生スタイルなどなど。あまりにもたくさんの想い出が詰まっている「ごま豆腐」。だからこそ、少しずつながらも、「自分の料理」が確立されてきたかな、そう思えるようになってからでないと、そんな想いがずっとあったのだろう。「ごま豆腐」を眺めながら、ややしみじみと。
 誕生日を数日後に控えたあては、絶妙なタイミングで、お友達からお下がりの電子ミニキーボードが届き。包みを開けた瞬間に、予想通り、うれしいときや照れたときの合図、ペロリと舌を出した表情。誕生日の序曲が始まる。
 今年はちゃんと芽を出した大葉の新芽をあしらって。

続・切り紙モビールとあじさい


 昨日の夜中、なにかに突き動かされるように、一気に作り上げた切り紙。なんだろう。こういう、料理とはまったく関係のない、頭をほどよく集中できる1人時間が、実はかけがえない気分転換になっているのかもしれない、そんなような想いがふと、頭をよぎったような記憶。
 教室用に、ともう1つ、切り紙モビールを仕上げる。今回は黒をベースに数ヶ所に白をアクセントとし。1つ目はワイヤーを使ったのだが、今回は細い枝を十字にクロスさせ。さっそく、昨年の秋から活躍した松ぼっくりや落ち葉のモビールを箱にしまい、新作を飾る。それぞれにそれぞれの風合。そして、ほんの少しの風になんともいえない優しい動き。
 待ち合わせよりもちょっと早めに家を出て、あじさいでも眺めよう、と大学通りをいつもより先まで歩き。あじさいと梅、私にとっては、どちらもふと、あては出産の頃を思い出す風物詩に。臨月過ぎた頃の里帰り、翌日だったか、さっそくあじさいでも見に、と出かけた先で、そろそろ梅を漬けなくちゃ、と梅を買い込み。漬ける間もなく、数日後に予定日よりも3週間早く、あてはが生まれ。
 お忙しいはずなのに、束の間でもお会いできたことに感謝。何気に初めて口にした、「ベッカライしゅんた」のクリームパン、優しいパン生地にこちらもぽってりとしつつ、優しいカスタードの相性、完全に盲点だった感。ごちそうさまでした!
 デザート試作をいくつか。来週に向けて、と「いろいろ豆汁粉」の分量確認など。今日はうずら豆、ひよこ豆、小豆に緑豆などをなんとなくの時間差で1つの鍋で煮ていく。なんとなく、なのだが、ほどよい緊張感もあって。それにしても、うずらにひよこ、確かにそうなのだ。もう1つのデザート試作にかなり苦戦。実験のように繰り返すこと数度、と、材料が足りなくなった。子供たちにお付き合いをお願いし、散歩しながら、調達へ。と、買ったはいいものの、「ちょこっとだけ!」と公園の方へ足が向かい、気づけば、近所のお友達に囲まれて。「落ちてたのだけを拾ってきたんだよ。」、あてはの手には色とりどりのあじさいの花。家に帰って、ガラスの器に飾ってみると、それはそれは愛らしく。今日はあじさい日和。

大人の切り紙モビール



 美大卒、お友達ママによる、ものづくり教室へ。今回もずうずうしくリクエストさせていただいたのは、「大人の切り紙モビール」。教室に飾るべく、シンプルかつ涼しげなイメージで。と、まずは大まかな行程を教えてもらい。この、「習う」の感覚が、時にとってもいいのだ。いい意味で、「受身」になることのできるありがたさ、というか。
 今回は全体を白で統一。1、2個のみにちょっとだけ色を使ってみようかと。イメージを膨らませつつ、う~ん、まとまらず。妙にあれこれ考えすぎるよりも、まずは1つ試しに作ってみましょう、と。ひとまずはサンプルを参考にはさみとカッターをいれ。半分折で、まったくの手探り状態に切り込みをいれ、広げて、折り曲げて、初めて、なるほど!こんな感じなのね、といった具合。ほどなく、みんな真剣に手先を動かしつつ、おしゃべりしつつ。
 まだまだ作りたいものを作る、というよりは、作ってみたらこういうものが出来上がった、の段階ではあるものの、次々に繊細かつ愛らしい切り紙が出来上がっていく。
 ランチを挟んで、午後は作り足しと後半はモビールの形に仕上げていく。どこにどの切り紙をおくか、とか、切り紙の切り方とか、今日の教訓、あれこれ考えすぎるよりも、その時の流れや最初に来る自然の勘に委ねる、ということ。モビール作りから、思いがけず、の想いなど。タイムリミット迫る中、なんとなくの形に近づきつつ。
 園帰りのあてはをピックアップし、今日は電車に乗って、買い物へ。サイズを確認して、買いたいものがあったので。買い物帰り、甘~いドーナッツを頬張って、ミルクと粉が口の周りにしっかりついた我が子の顔を眺めながらの帰りの電車。たまにこんな午後もいいもの。
 夕方、夕ごはんの支度もそっちのけで、モビール仕上げが始まり。ささっと仕上げるつもりが、いざ吊るしてみると、違う!と、切り紙を3個ほど作り足し、ああでもない、こうでもない、と。やりながら、なぜ今なの!と自問する自分を感じつつ。
 そして、さきほど、もう1度、ひもの長さを微調整し、ひとまずはこんな感じでいかがでしょうか、と。
 ほんの少しの風に優しく揺れるのと、壁に映る優しい影、気づくと目を向けて、思わずぼんやり眺めてしまう、かなりのヒーリングアイテム。

軽井沢の記憶


 電車に乗る前に、2ヶ月に1度の、ゆふきの身体測定へ。もうすぐ1才2ヶ月。76.8僉■隠亜ィ沓貝圈すくすく、すくすく。当時のあてはよりややビッグサイズ。よく食べ、よく笑う健康優良児。
 まずは器を見に行く。来月からの教室のみならず、その後をも見据えて、悩むことしばし。そして、一通りの買い出しを済ませ、ふと見かけたデパートでのフランスフェアの一角に、富ヶ谷「ルヴァン」の出店。帰り道、袋からのあまりにも芳しい香り。ふと、1ヶ月前の軽井沢の旅、ルヴァン信州上田店での香りが蘇り。初めて口にした、もちろん天然酵母のスコーンは粉のおいしさとリッチなバターの風味が絶妙。
 来月からの教室は、久しぶりの「夏和食」。やっぱり、私の料理の主軸でもある「和食」となると、どうしても、想い入れも強く、ついついあれもお伝えしたい、これもお伝えしたい、とまずは収まりきらず、のところから始まる。
 今日の試作は、暑い夏にもぴったりの、「夏野菜の焼き浸し」など。「お浸し」というと、さっとゆがいたほうれん草、などゆで野菜のイメージが圧倒的に強いのだろう。が、実は、「お浸し」の幅広さ。今日の「焼き浸し」に然り、揚げ浸し、煮浸しなど。
 この「焼き浸し」の魅力は油で焼くので、手軽ながらも、コクもあり、本当に野菜をおいしく食べることができる。おろししょうがを加え、焼き立ての野菜を浸し。できたて熱々もよし、そしてこの時期には冷蔵庫できりりと冷やしてもよし。もう何年前のことだろう、これまた軽井沢に旅したとき、お蕎麦屋さん「川上庵」でいただいた「季節野菜の焼き浸し」。彩り鮮やかな野菜とおろししょうがの価値。と、やけに軽井沢の記憶蘇る1日。
 スイミングを終えて、私の元へ走ってきたあては。「先生がもうすぐ、まんぼうクラスになりますよって!」来週には5歳になるあては。大慌てで着替えをし、大好きなお友達が待つ場所へ。大慌てをしたわりには、顔を合わせた瞬間にどこか照れ顔。そんなお年頃か。

リエットに自家製クラッカーを添えて


 月に1度の大磯レシピ試作の日。大磯のカフェ・アピッククリオスのメニューを毎月提案させていただいている。今日も柳田さん到着前にせっせと仕込みを進め。
 今回のテーマは「フレンチ保存オードブルレシピ」あれこれ。ということで、ガラスの小皿に出来上がったディップを次々に詰めていく。サラダ感覚の、「なすのキャビア風」、「夏野菜のキャビア風」から焼き上がったクラッカーも添えて、「サーモンのリエット」に「豚肉と鶏肉のリエット ナッツ風味」など。リエットとは主に加熱した豚肉などを、肉の脂肪分と混ぜながらペーストにしたもの。コクのあるリエットはお酒との相性も抜群。豚肉のみならず、他の肉はもちろん、魚介についても、白身や青魚などどんな魚でももちろん海老や帆立など1種でも混ぜ合わせてもよし、とバリエーションのおもしろさ。今回の1つ、「豚肉と鶏肉のリエット」にはペーストに仕上げてからくるみやアーモンドを加え、また楽しいおいしさに。
 リエット、というと、なんとなく上級者向けレシピのように感じるかもしれないが、至って単純な行程。お好みの動物性と玉ねぎを炒めて、フードプロセッサー、もしくはフォークなどで粗細かく裂く、以上。そのつぶし具合によっても、まったく違った食感、風合になるおもしろさ。ポイントは炒め方ぐらい。弱火でじっくりと加熱すると玉ねぎの甘みと深みが増し、より重厚な味に。
 テーブルにはずらりオードブルメニュー。自家製クラッカーと一緒にちびちびつまみながら。そんな設定のお陰もあったのか、いつになく話し込む、話し込む。こうやって、ストレートに自分の料理を支持していただけるありがたさ。そして、もう何年も、それが私にとって大きな、大きな支えとなり、奮起するありがたい刺激となっている。今日はちょっと迷っていたこと、最近感じていることについてなど、ついつい相談など。「食」に向か合う同志として、そして、人生の大先輩として。やっぱりどこかに焦りを感じている実感。が、今は意識してでも、コツコツと丁寧にそれを熟成させる時期なのだなあ、と。そして、とにかく「ぶれない」こと。やけに心すっきり、でのお見送り。
 夕方、あてはをお迎えに行った幼稚園の園庭にて、すっかり遊び歩くゆふきの姿。いつにまにか、園児に囲まれ、運ばれ、小さなおうちの中でままごとや会議に参加風。そんな眺めがやけにおもしろくて。

ガラスぢから、カレーにピクルス


 ご近所イベントを満喫する週末。
 今日は「黄色い鳥器店」へ。「オオタガラススタジオ展」、3階では「黄色い鳥食堂」として、オオタガラススタジオのすてきなガラスの器を使って、料理家でカメラマンのフルタヨウコさんのお料理をいただく、というなんとも魅惑的なイベント。料理と一緒に、器をこんな風に楽しむイベント、といつもながらに黄色い鳥さんには感服なのだ。
 案内された席に腰掛けると。目の前の、すてきなチーズドームの中には、チャパティが重ねられ。なるほど。
 今日のメニューは
 ・トマトの煮びたし(トマト丸ごとにだしが染みて)
 ・ピクルス
 ・キーマカレー(辛さではなく、しっかりとスパイスが効いて)
 ・もちろんチャパティ
 ・いちごのムース(添えられたいちごのジャムは自家製ならではの爽やかさ)
 ガラスの器にカレーも、しっかりと「あり!」そして、やっぱり、丁寧に作られたガラスのグラスは飲み物のおいしさをそれはそれは一層引き立ててくれる。こんな器遊びの楽しさ。こういう遊び心は、本当にぜひぜひ見習いたいところ。そして、こんなおいしい時間に気の合うお友達とのおしゃべり、もう言うことなし。そして、今頃、家でこちらもカレーを食べている3人に感謝。
 心地よい刺激を受けて。そうそう、カレーに続き、こちらも一緒、一緒、と明日の大磯試作に向けて、「夏野菜とうずらの卵のピクルス」などの仕込み。うずらのゆで卵と一緒に、夏野菜のミニトマト、ゴーヤー、きゅうり、かぼちゃ、ラディッシュなど。下処理した野菜にスパイスやハーブふんだんのピクルス液を加え。その眺めたるや、ああ、私はこうやって料理から力をもらっているんだなあ、と感じざるを得ないほどにとにかく、とにかく美しくて、思わず魅入ることしばし。今日のピクルス液、いつも同様、酢50cc、水50cc、砂糖15g、塩少々にスパイスやハーブなど。和食のいわゆる「甘酢」を使っている。酢と同量の水が入るので、まったく強すぎない酸味が癖になる。湿度がうっとうしいこの時期、さわやかな酸味に救われるはず。

ファーストフラッシュとベニエ


 出かける頃には運良く雨も上がり。今日は近くの幼稚園で毎年開催されているハンドメイドマーケットへ。園のママたちや卒園生のママたちにより、すてきな布小物やお菓子など。ぐるりと回り、カフェスペースでコーヒーと手作りスイーツをいただき、おしゃべりなど。それぞれにまだまだ小さな子を抱える日々、こうやってふらりと集まって、束の間でも顔を合わせて、おしゃべりできることが実はとってもありがたく。そして、すぐに「じゃあね!」とそれぞれの時間が流れ。
 私は、といえば、帰り道途中に、「匙屋」へ足を運び。「2日間の紅茶店」ということで、ガモノカ紅茶店の国吉さん(葉々屋を立ち上げた方)にファーストフラッシュ(春摘み茶)を丁寧に淹れていただく。その春一番最初に摘んだ、柔らかい新芽だけで作られた贅沢なお茶。緑茶でいう、「新茶」の感覚に近いのだろう。目の前に出していただいたその色合いも、紅茶というよりも、緑茶に近いような、淡い優しい色合い。そして、口にすると、新芽ならではのなんとも優しい香りと味わい。発酵という過程を摘みながらも、みずみずしさ、青々しさを感じるような。お茶菓子に添えられたフードムードさんのピーナッツクッキーにも心くすぐられ。お茶をいただきながら、紅茶のお話などうかがいながら。いつもながらの、ゆった~りとした時間の流れも本当に心地よく、お店を出てからも、しばらくはこの流れがくっついてくるくらい。
 今日の駆け込み試作は「夏野菜のベニエ」。ベニエとは、衣をつけて油で揚げる、フレンチレシピの1つ。和でいう「天ぷら」、イタリアンでいう「フリッター」に近く。今日のファーストフラッシュにしても、このベニエにしても、国は違えど、まったく別の場所から同じようなものが作り出されるおもしろさ、というか。人の探究心、追究心。今日は衣にベーキングパウダーを少々加え、ふわっとしながらも、かりっとした食感に。塩とレモンをキュキュっと。つまみ食い止まらず。

ディップ構想と3人会



 我が家にて、勝手に命名した「3人会」など。子育てをしながら、自宅で仕事をするお友達がまた1人増えたこと、それも同じ幼稚園同級生、ということで、やけに心強い親近感など。私以外の2人は同業種。が、職種は違うものの、改めて、「子供との時間を大切にしつつ、家で自分のペースで仕事をすることができること」のたいへんさはもちろん、ありがさたをみんなでしみじみ、などなど、話は尽きず。
 今日は、「近いから買っていきます!」のありがたい言葉に、久しぶりの「柿屋ベーグル」を囲んでの、ベーグルランチ。ということで、ベーグルに合わせるディップを数種下準備など。来週の大磯レシピ、「保存できるフレンチレシピ」の流れもあって、改めて、ディップの底力とおもしろさを感じつつ。今日は定番のハーブクリームチーズ、アボカドディップになすのディップなど。例えば、野菜にしても、肉や魚、豆腐に卵などたいていのたんぱく質系もおいしいディップに仕上がり、そのままお酒と一緒にちびちび、もよし、野菜やパンにつけながら、もよし。と、ディップ構想が頭の中をぐるりぐるり、など。
 業種の違いはあれ、通じる想いもたくさん。もちろん、わいわい楽しくおしゃべりしながら、なので、まったく仕事モードではないのだが、日々、基本的に1人で向き合うスタンスの中、どこか肩をちょこっと寄せ合って一休み、一休み、そんな感覚がやけに心地よかったような。
 小さな子供がそばにいるからこそ、今感じること、できること。夏に向けての子供向けうれしいご案内にもテンションが上がり。改めて、今日の「3人会」のきっかけを作ってくれた彼女に、かなりさかのぼって、思い返せば、数年前まだ子供たちがヨチヨチ歩きだった頃に彼女に出会ったことに感謝!
 入荷したそばから、どれにしようか悩みつつ。今日、国立コーヒーロースターさんにて、オリジナルのコーヒーメジャーを買う。ウォルナットのキュートなスクエア型。こういうアイテムが1つ増えるだけで、今日の夜のコーヒーに思わず、「うわっ、おいしい!」と自画自賛。やっぱり、こういうことも「おいしさ」の大切な要素、だと思う。
プロフィール

くにたちの食卓 いづい

Author:くにたちの食卓 いづい
くにたちにある小さな食のギャラリー、「くにたちの食卓 いづい」。料理教室や食のイベントなど、「食」を通して、人が集まる場所です。
ホームページをリニューアルしました。http://kunitachinoshokutaku.com/

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