カシャカシャ、ゴリゴリ 、キッチンの音



 メニューの急遽変更のため、試作とレシピ仕上げの追い込み。最終的には改めて、皆さんからのイタリアンリクエストストックでほぼまとまった形に。スイーツについては、教室では実は3度目になるイタリアンスイーツ定番中の定番、ティラミス。1度目はオーソドックスに、2度目はいちじくを忍ばせて、やや和テイストに、そして今回は。いつもならまったくの迷いなく、ハンドミキサーを使うメレンゲ作りも、ここ最近の節電意識もあって、本当に久しぶりにカシャカシャと泡立ててみる。卵何個分、ともなると辛くもあるのだが、1、2個分くらいなら。他のレシピについても、いつもなら少々の分量をミニプロセッサーにかける段取りを、すり鉢とすりこぎで。まずは電動の利器のありがたさを実感する想い。そして、こういったスローワークならではの、カシャカシャ、ゴリゴリ、優しいキッチンの音とどこかゆっくりと流れる時間。今だから気づかされることの多い日々。ティラミスの仕上げ、コーヒーの粉ふり係立候補のあては、茶こしを振りながら、どうしてもそれに付随してしまう小刻みな頭の振り。少々気になるところを残しつつも、大まかなレシピは仕上がり、ほっと一息、電車に乗っての買い出しへ。粉ものなども一時期に比べれば、種類はまだ少ないものの、だいぶ陳列されるように。が、今回の災害での影響は私の予想以上に長期的なものになるだろう。今までは思ったこともなかったが、今となっては、いつ、なにが手に入らなくなってもおかしくないし、いつ、なにが起こってもおかしくない、そんな想いはいつも心のどこかに付きまとい。途中から一気に雲行きが怪しくなり。「急いで、駅ビルに入ろう!」と小走りに。雨1つにも不安が付きまとう。そんな中、駅前に1本ポツリと佇む桜の木には桜の花がほころび始め。明日から4月かあ。
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六方だしの力



 月に1度の大磯カフェ・アピッククリオスの試作の日。春休み中、有無をいわせず子供たち同席での時間、ということで、柳田さん到着までにやれることはすべてやっておこう、と気合を入れて。今回は春イタリアンと春和食、そしてイタリアン×和、など。まずのイタリアンでは、今週末からのこちらでの教室では今回のデビューを逃したレシピも、今日はアレンジしてのお目見え。もっちりしたピザ生地で仕込むカルツオーネ(半円に折りたたんで焼き、ぷわあ~と膨らんだもの)のフィリングにはあえて、トマトは加えず、香りのする春野菜、せり、三つ葉、クレソン、新玉ねぎなど。あとはチーズとEXVオリーブ油、塩のみで仕上げる。だからこそ、まさに入っている食材1つ1つが生かされ、そして口の中で1つにまとまるおいしさ。そして、今回、急遽リクエストをいただいての和食について。「こんなときだからか、ランチのメニューでもほっとするよう和食の注文が多いのよ。」と。今回は、わが教室での定番の「六方だし」からの展開レシピをずらり。だし:薄口しょうゆ:みりんが6:1:1のイメージとしてはやさしいめんつゆのような、をベースとして、焼き浸しから揚げ浸し、炊き合わせなどのベーシックなものから、とろみをつけて、メイン料理のソースにしたり、少々のカレーパウダーを加えた柳川、酢を加えた加減酢などなど、その応用力といったら。そして、確かにこういうときだからこそ、だしの香りや料理を口にしたときの、なんともいえない、優しいおいしさが心に染みわたる実感。こういうときだからこそ、料理の優しい力を感じる。そして、食材の力。特に春野菜のエネルギー。今の私に被災地のみなさんに対しては、義援金を送ることぐらいしか、本当に役立つことはできないが、せめて、近くのみなさんには、被災地ならずともたくさん傷つき、不安が付きまとう日々、こうやって料理を通して、ほんの少しでも、心和むお役に立てれば、と。こうやって、キッチンに立っていたとある瞬間に、「あっ、これ!」、駆け込みセーフというべきか、今週末からの教室、最後の1品がふわりと決まり。そう、こうやって、いつも自然にまとまるときが来るのを、待つ、というか。「あてはくん、すっかり少年になって~!」、何度も言われ、ぺろりと舌を出し、照れまくる姿など。

爽やかなリゾット



 我が家にて打ち合わせ。次回からの平日クラスに向けて、ゆふき保育の相談など。有意義な打ち合わせとなって、なにより。回数を重ねながら、よりよい形にしていければ、と。明日の大磯試作の仕込みを進めつつ、頭の中の半分以上は今週末からの教室に向けて、大急ぎでのレシピ思案。こんなにぎりぎりで変更はもちろん初めてのこと。もともと予定していた5品のうち、3品はオーブンレシピ、ということで、3品はまったくの変更と、あとの2品についても、メニュー自体は生かすものの、他のメニューとのバランスでどちらにしても、レシピはだいぶ変更となる方向での検討中。が、こういうときだからこそ、力の試し時なのだろう。そして、こういうときだからこそ、すっと何かに導かれるような、自然に流れてくるものを信じて。というか、流れてきてもらわなくては困るのだ。生徒さんからのリクエストストックを頭に巡らせ、かつ、お伝えしたいレシピリストを頭に巡らせ。メニュー構成については、大抵、ある瞬間に、ふわあ、とまとまるときがやってくる。もちろんその前にああでもない、こうでもない、と一巡りした上でのことなのだが。が、今回についではそんな流暢なことも言っていられない。ふわあ、とひらめき、ピンときたら、作り出す。こういう状況下だからこそ、この状況を自分の力にくっつけて。今日の試作は「リゾット」。イタリアン定番の1つながら、意外にも教室では未登場。簡単ランチなど、日々のお手軽メニューにもぴったりで、以前からぜひぜひ採用、と思っていたもの。ということで、何パターンか。リゾット、というと、チーズふんだんのややヘビーなイメージの方も多いのかも。が、今回のレシピはチーズや乳製品なし、野菜からの優しいおいしさを堪能する、爽やかな仕上がり。お楽しみに。
 買い出し途中、ふらりと立ち寄って、いつものおいしいコーヒーをいただき。今、改めて、こうやって、ほっと落ち着く場所のありがたさをしみじみ。大学通りの桜もほころびの数が増し。やっぱりこの時期は1日1日の移ろいを眺めたくなって、思わず足が向かってしまう日々。

次回の教室に向けて

 朝起きると、ゆふきの全身に湿疹のような。顔も完敗ボクサーのような腫れ具合。慌てて病院へ行くと、ようやく治ったウイルス性胃腸炎、初めてのウイルスに対する体の反応、治りかかりの証拠です、とのこと。こうやって免疫力をつけ、日々強くなっていくのだろう。
 急ぎの追加レシピの仕上げ、といつもの日々が少しずつ戻ってくるような。が、ふと、いろいろなことが大きく変わっていること、大きく変わってしまったことを思い出す、そんな日々。今週末から始まるわが教室についても、改めて考えること。結論からすると、基本的には予定通りの日程で進めさせていただくことに。被災地はもちろん、日本中がそしてみんなが元気を失いがちな今。まだまだあまりにも多くの見える傷、見えない傷は癒えないけれど、少しずつ心身共なる復興に向かい始めて。そんな今だからこそ、いつものようにここへ来ていただいて、心和む時間を過ごしていただけたら、と。ということで、週末クラスのみなさん、予定通りの日程でお待ちしております。そして、平日クラスのみなさん、数日中に日程ご案内させていただきます。教室内容についても、もともとの予定では、いつになくオーブンレシピが多いメニュー構成、であったのだが。節電の大切さが叫ばれている今、ありがたくも教室を開催させていただく中での違和感を感じたことと、計画停電との兼ね合いも含め、急遽、レシピの大幅変更を検討中。うれしいリクエストレシピについて、いくつかはまた今後への持ち越し、とさせていただくことに。それから材料調達についても、恐らく生徒さんみなさんにご迷惑をかける場面が出てくる可能性。今、置かれている状況下での、可能な限りの形で、教室を開催させていただけたら、と。そして、今回はみなさんからいただくお代の一部を日本赤十字社への義援金とさせていただくことに。改めて、次回の教室に向けて、心する日。
 大学通りの桜がほんの少しほころび始め。気づけばそんな時期。ほころだ桜に心救われる想い。

やいづの春休み5日目、6日目



 金曜日の深夜にこちらに到着しただんなさん、それから義弟タケオくん、みんなでテーブルを囲んでのカレーランチ。なぜか妹とタケオくんの間に座り、無心でスプーンを口に運ぶあてはなど。そして、みんなでこの間の結婚式の写真鑑賞。震災のちょうど1週間前。思い返せば、ついこの間なのだが、大きな事がありすぎて、ずいぶん前のことのようにも感じ。近くの川原へみんなで散歩へ。そして、いつのまにかみんなでつくし摘みなど。話の流れから、「釣りでもしたいねえ。」、と思い立った頃にはみんなで車に乗り込み、近くの釣堀へ。こんな場所にあったっけ?、ともちろん初参戦の場。そして誰よりも興奮気味のあては。店員さんかと思いきや、実はただの常連さん、という人に手厚く指導してもらったお陰か、おもしろいくらいに釣竿をふれば、鯉が釣れ、としばし続く。途中からは自分が釣竿を持つよりも、誰かが釣った鯉を網ですくう方がおもしろくなったあては。「まだ~?」、と網を持って、みんなに熱いプレッシャーなど。こちらもやり出すと、かなり楽しくて、思わず夢中に、そして無心になる、ちょっと不思議な時間となった。日曜日、海近く、おいしい湧水を汲んで、戻ると、庭には母とその背におんぶされたゆふき。母の背後、ホースからの水の流れを一生懸命に覗き込んでいる姿。そして、お約束、それまでケロッとしていても、私と目が合った瞬間に「うわあ~!」と泣き出す。忘れてたけど、そういえば、いなかったでしょ~!、とでも言わんばかりの。水と荷物を車に詰め込んで。荷物と一緒に空気まで詰め込んだ?、と思わせるほど、帰り間際の家の中はしんとし。また父と母、2人の静かな生活に戻るはず。私自身、いつもとはまったく違った帰省となった感。この時期に、数日間でもそばに両親がいてくれるだけで、どこか心強くもあり。そして、一路国立へ。帰り際、古道具「レットエムイン」でのチャリティーイベント「賑やかな週末」にすべり込み、「TAIYODO」のクラッカーを調達。こんなときだからこそ、ご自身のスタンスについてもあれこれ悩まれた様子。私自身も含め、自己満足の境地なのかもしれないが、たとえば、「TAIYODO」さんのクラッカーを食べたら、なんだか元気になった、そういうことが成しうる、今だからこその価値もあるはず。

やいづの春休み3日目、4日目



 自分たち大人のことならば、なんとかやりぬくものの、やはり子供のこととなると、万が一を想定する。日々、めまぐるしく展開される報道。今の状況下で正しい情報を見抜くことがいつになく難しくはあるのだが、情報を取り入れながらも、それに過剰に振り回されることなく、子供たちを守っていかなくては。ということで、報道があった夜と翌日にはペットボトル水を探しに。久しぶりに立ち寄ったファーマーズマーケットには力みなぎる新鮮野菜が並び。ふと、ここ静岡でのこういった光景と報道から流れる福島などで汚染された野菜、汚染されていないが破棄される野菜、そして、生産者の姿。
 今日は今年1月に亡くなった祖母のお墓参りへ。そして、久しぶりに海岸沿い、用宗の家の立ち寄る。元気だった頃の祖母が暮らしていた家。2階のリビングからは真っ青な海を眺め。おしゃべりの合間、「あては、海に行ってこようか?」。波打ち際を2人で競争し。こんな束の間でも、あてはと2人での時間が今は新鮮な感覚すらあるくらい。そして、戻る道、用宗宅の窓際に腰掛けた父がこちらに手を振り。お昼にいただいた、「寿司国」の握りはさすが、さすが。あてはの大好きな玉子は、薄く焼き上げた玉子がしゃりにくるりと巻かれ、口の中で優しくひとつにまとまり。
 夜、仕事帰りに焼津の家にやってきた妹。実家が近い生活、こういうパターンもあり、なのだろう。みんなが寝静まった夜、今までとはまた違った感覚でのおしゃべり時間など。

やいづの春休み1、2日目



昨日から焼津の実家に帰省。実家のパソコンのかなり怪しい不調により、久しぶりにIphoneからのアップなど。今回の帰省、もともと春休みには、との計画をやや早めて。今は日本のどこにいても、悲しい現実や不安ごとと共なる生活。でも、今については、こちら静岡はだいぶ落ち着いた状況、かつ計画停電もなく、ということで、ありがたくも穏やかな時間を過ごさせてもらっている実感。
ゆふきが生まれてからは、車での週末帰省があたりまえ、となっていたのだが、今回はガソリン蓄え対策を含め、久しぶりに新幹線で帰ることに。つまりは、新幹線に乗るのが久しぶりのあては、ふと思い返せば1年以上ぶり。乗車直前から眠り続けたゆふきのお陰で、のんびりとあてはとおしゃべりしたり、車窓からの眺めをぼんやり眺めながら。そして、静岡駅ホームには父の姿。
昨日は近くの川で小さな小さな魚をつかまえたり、あてはと折り紙で手裏剣をいくつも作ったり。
今日は父母に子供たちを託し、久しぶりに1人で静岡の街へ。昼前に仕事の合間にちょこっと出てきた妹とリストランテ黒谷にてランチなど。この間結婚したばかり、新生活にも少しずつ慣れてきたようで。
不安ごとの多いこの時期に、ほんのしばらくの間でも、こういう時間を過ごすことができるありがたさ。やいづの春休み1、2日目。

心して試作



 特にオーブンものの試作については、回数を重ねにくい気持ちになっている日々。教室にてみなさんに喜んでいただけるものを、という想いはなによりももちろんなのだが。今まではなにか1つでも気になること、これをこうしたらどうなるだろう、そんな疑問を抱いた瞬間にオーブン余熱、の流れも多かったのだが、今はそこで一呼吸。その疑問の見極め。作り出す前にもう1度吟味。そして、至った今日の試作ビスコッティ。
 今日でゆふき11か月。と、あっという間に1歳までのカウントダウンが始まりつつ。先週あたま、あてはの胃腸炎から始まり、ゆふきにも。ここ数日はお腹がすっきりしないこともあり、いつになくぐずぐずと、そして笑顔も少なく、の日々だった。が、今朝は目覚めた瞬間にいつもの笑顔が戻ってきて。そして笑顔と一緒に、いつもの食欲も。どの角度から見ても球型にみえる、と「ボールちゃん」呼ばわりなど。と、そのご自慢のほっぺがここ数日で若干(あくまでの若干)小さく。今日からの食欲復帰で蘇るはず。つかまり立ちから、数秒は手を放した状態で立つことも。特に怒ったとき、泣いたときに多いような。この胃腸炎、最後に大攻撃を受けたのはだんなさん。昨日は本当に辛そうで。数日前に、あともう少し体重を減らさなくちゃ、との言葉通り、あっという間に。
 計画停電が中止となった3連休。電気の不自由のないありがたさをしみじみ。

3階建て建築中



 乾物の買い出しへとデパートへ。野菜売場の鮮度のよい春の野菜を見ていたら、じわじわと力がわいてきた。それにしても、粉ものが一気に品薄に。今は今必要なものだけを、と心して。
 久しぶりに会えたのがうれしいのは、母たちだけではなく。子供たちもそれはそれは楽しそうに。聞けば、3階建ての家を建てている最中、とのこと。

おすすめ散策コース



 こんなときは近くの公園でのんびり、と。お昼ごはんを調達し、武蔵国分寺公園へ。広がる芝生にシートとテーブルを広げ。公園の外れに広がる雑木林の小道を散策。ほどなく、「あては、ここ前に来たことあるよね?」、と坂道を下りていき。それはそれは澄んだ湧水が美しい「真姿の池湧水群」。澄んだ浅瀬の脇にしゃがみこみ。そして、名水百選の「お鷹の道」を進み、史跡の駅「おたカフェ」へ。ここに売られている「武蔵国分寺サブレ」はもちろん、今回初めていただいた「七重塔フィナンシェ」抹茶味はほろ苦さとこくのある溶かしバターの風味などきちんとしたリッチなおいしさ。いつ来ても、澄んだ静けさが心地よいこの場所。今日は目の前にある武蔵国分寺跡資料館へ。周辺から発掘された土器やたくさんの瓦など。ふと、大昔の器の模様にもそれはそれはシンプルな美しさがあり。資料館の前に広がる庭にはふきのとうがあっちにもこっちにも。そのまま道を進め、「国分寺」を過ぎ、坂道を上がり。たしか先月、ふらりと来た時には、この坂道を上がりながら見上げたときに見つけた満開だった寒桜が今はすっかりの葉桜に。道の途中、昔、竪穴式住居があったという小さな公園に立ち寄り。すっかり土色になって遊ぶあてはの土を払って、スタートした武蔵国分寺公園へのゴール。かなりおすすめの散策コース。
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くにたちの食卓 いづい

Author:くにたちの食卓 いづい
くにたちにある小さな食のギャラリー、「くにたちの食卓 いづい」。料理教室や食のイベントなど、「食」を通して、人が集まる場所です。
ホームページをリニューアルしました。http://kunitachinoshokutaku.com/

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