
今月最後の教室は子連れクラス2日目。電車チームの彼方くんとあては、それから初参加、お料理お手伝い大好きなミオちゃん、そしてこちらは男子チームに混ざってのおてんば振りがキュートなアリちゃん。今月は「吹き寄せ」ということでやや手の込んだ品々が多い中、日々のメインにぴったり、かつ手間なしレシピが「鶏肉と秋野菜の鍬焼き」。鶏肉に小麦粉をまぶし、焼き、甘じょっぱいたれでさっとからめた一品。本来は先につけ地に漬け込んでから、粉をまぶして焼くのだが、今回は調味料の風味をダイレクトに、ということで仕上げに一気に加えることに。鶏肉を皮目はパリッパリに、そして中はふっくらジューシーに焼き上げるこつは、皮目から弱火でじっくり、じっくり焼くこと。今回は皮目のパリパリ感をさらに引き出すために、フライパンに並べた鶏肉の上に鍋をのせ、重石することしばし。弱火なので、その間にも焦らずに他の仕事ができるのも魅力。この焼き方、フレンチの「ポアレ」の手法なのだが、いわゆる蒸し焼き。食材のジューシーな水分は中に残しつつ、表面はしっかりと焼き上げる。特に皮のパリパリ具合がポイント。皮目がなんともいい色に焼き上がったら、ひっくり返し、フライパンの空いているスペースに他の野菜を並べ、仕上げに調味料を加え、一気に食欲をそそる香りが立ち込める。実は表面はまっすぐで調味料が絡みにくい魚の切り身などにも、粉をまぶしてから焼く、この鍬焼きは最適。調味料の絡みが一気によくなるのだ。ということで、ぜひぜひいろいろなアレンジを。
今回は糸唐辛子とむらめ(大葉のスプラウト)を添えて。
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無事、お菓子の発送も済み、ほっと胸をなでおろす。自己満足のための仕事ではなく、きちんとしたレベルのものをきちんと仕上げること。自分にとっては大切な成長の糧、と言い訳がつくが、そんなことは相手のお客様には関係のないこと。たくさんの苦い想いと改めて、反省の念。焼き損じた第1弾、少量を試しに改めて、オーブンで焼いてみる。しばらくは我が家のおやつになりそうだ。昨日に引き続き、今日もあてはのスイミングへ。いつもとは違うコーチの、いつもとは違うプログラム。体育会系の感じで、コーチが「はい、次、あては!」と呼び捨てもなんとも新鮮で。

朝からオーブンフル稼働、注文のお菓子を焼く。と、ポルボローネの焼きが、いつもと違う気配。材料を合わせる前に、まずは粉を空焼きし、しっかり水分を飛ばすのが特徴のこのスイーツ。水分を飛ばしているからこそ、オーブンでの焼き時間中にも通常のクッキーのように生地が大きくなることなく、のはずなのだが、今日はやや大きくなっている。背筋がぞっ。余熱をとった1つをつまんでみると、焼きの甘いショートブレッド風。つまり、明らかに最初の空焼きが足りなかったのだ。敗因は明快。いつもは少量をフライパンで空焼きするのだが、さすがに120個分、ということでオーブンでの空焼きに挑戦したのだが。わかりやすい私のパニックに気づいたあては、心配そうに「お塩入れちゃったの?」と。「どうしよう、あては~!」とまさにあてはにもすがる思い。こういう状況には滅法弱い私。「あては、今から一緒に材料買いに行ってくれる?」「いいよ!」と急いで玄関に向かうあては。3才ながらにも、まるであたふたしている私を守ってくれているのだ。そんなあてはに救われて、一気に気持ちが落ち着き、大丈夫、大丈夫、間に合う、間に合う、と。昼過ぎの電車に乗って、いつものお店で、大急ぎ、材料を調達し、ついでに気合入れにまい泉のかつサンドなど。夕方のあてはのプールを済ませ、夕食の準備と同時進行、お菓子作り再開。と、夕食ができた瞬間に眠りに落ちてしまったあては。後から思えば、これもある意味、私への想いだったのか。思いがけず、夜のキッチン、秋の虫の音を聴きながら、心落ち着いての作業。1階キッチンに1人こもる夜は本当に久しぶりだった。そして数時間後にずらり焼き上がったポルボローネが並び。最後の作業、1つ1つに粉糖をまぶし、と終わりかかる頃にあてはの声。そしていつもよりずっとずっと、ずっと遅い夕食。寝室で、あてはの寝顔を眺めながら、いろいろな思い。まずは自分の甘さを痛感。後から考えれば、なぜ気づかなかったのかが不思議になるくらい、そんな詰めの甘さ。そして、こうやって日々、あてはに支えられていることの実感。頼もしき我が息子に感謝。

朝から注文のお菓子の準備など。いつもの教室ベースとは訳が違う数。粉ふるい1つが、肉体労働。午後、お散歩ついでに、最近オープンした2軒のアンティークショップ巡りなど。「tree note」、オリジナル家具と古道具の店。ギャラリー風のすっきりとした店内にきちんと陳列された器など。「Vada」、靴を脱いで上がる、小さなお店。使い込まれた椅子などがすらり。国立駅北口にまたまたアンティークの風。そして、仕込んだお菓子には翌日の悲劇が待っている。

今月の教室、毎回、奥の小さなコンロには小豆の鍋が。昨日の「ミニどら焼き」話に引き続き。「小豆を炊く」ことはなんとなく特別なこと、そんな気持ちの方も多いはず。が、これも回数重ねると、豆の戻しもなし、火加減もあまり気にせず、そしてなんといっても炊き立ての小豆のおいしさは魅力的。小豆のポイントはなんといっても、砂糖を加えるタイミング。「小豆を炊いたら、豆が固くなってしまって。」、圧倒的に多い悩みの声。砂糖を入れたタイミングからは、その砂糖を吸収し、それ以降は豆がやわらかくならないもの、ということで、入れる前の段階で小豆をしっかり柔らかく煮ること。目安は皮が弾けてくるくらい。豆の大きさ、そして新旧によって、皮が弾けてくるまでの時間がまちまち。なので、時間を目安にするのではなく、やっぱり皮が弾けてくるのを見届けるまで、ふと気付いたら、差し水をしながら、といった具合。砂糖を加えてからはさっと煮詰めて、お好みで少々の塩を加え。炊きたての小豆は妙に心がほっとするのだ。加える砂糖の量について、その日の気分にもよるが通常は豆の約6割が私好み。甘すぎず、が、豆の風味を感じつつも、適度な甘さを感じる、といったところ。今日もみんなで出来立てのミニどら焼きを頬張りながら、生徒さん報告「甘食事件」についてなど。同じ会社にお勤めの先輩と後輩。つい先日、後輩お手製の甘食、さっそくもらった先輩の彼女、口の中がしびれた、と。敗因は重曹の量、そして手順の間違い、の模様。こういう失敗を重ねて、腕が上がる、と信じて。ということで、甘食のリクエストなど。近々ぜひぜひ。といいつつ、早いもので来月はスコーンにキッシュなどカフェランチ風、もしくは今日心していただいた、すてきなアイテムをテーブルに置いてのランチティータイム風、そして11月は毎年恒例クリスマスメニュー、それから12月、こちらも毎年恒例のおせち、と恐るべし、時の流れ。

子連れクラス1日目。電車チーム、アオキくんとあては、まったく手がかからないのはなによりなのだが、とにかく恐るべし、あてはのその音量。あては汽笛には説明の声もみなさんに届かず。1才の渓二朗くんもところどころお兄ちゃんチームに混ざってみたり。今回のスイーツはミニどら焼き。どら焼きというと案外好みが別れるかも。私自身もしっかり甘さが強いどら焼きについては一口、二口でもういいかな、と。ということで、今回はフィリングの小豆についてはもちろん、皮についても、通常の半分以下に砂糖を控え、どら焼きとパンケーキの間、そんな印象の仕上りに。ふんわりとした生地を作り、温めたフライパンにスプーンで落とし広げ、短時間で、ふんわりと両面を焼いていく。どら焼きの生地を膨らませるのに使うのが、少々の重曹。こちら、加えすぎると生地が苦くなるのでご注意を。耳掻き1杯分で。焼き上がった生地を落ち着かせ、今回は2種類のフィリングを。炊き立ての小豆にバターを少々、もう1つは好みのジャムとクリームチーズ、そしてアクセントのレッドペッパー。口の中でぱちっと香り広がるレッドペッパーがなんともすてきなアクセント。不思議に全体が1つにまとまるのだ。テーブルに料理が並び、みんなで写真タイム。先日の「おいしい写真のじかん」参加者も多く、1番みんなのテンションと集中力の上がったところだったかも。今日は食事の途中から、幼稚園帰りのアツトくんも参加。さすが幼稚園生、ランチ姿などよき見本。みんなでどら焼きをつまむ、心和む時間。

とどらーずくらすのおやつの時間、テーブルにはヨウシュヤマゴボウやミズヒキソウなどが飾られ、お月様に見立てたぼうろをみんなでいただく。一橋ランチ、電車ごっこに大白熱のリオくん、メイちゃん、そしてあては。ふらり思い出したように、お弁当箱のもとへ。「ピザ、ピザ」とキッシュを頬張る。

どうしても、わりと手のかかるキッシュ。それをいかに、「今日はキッシュでも作ってみようかな?」そんな気持ちになってもらうべく。まだまだ悩み中。

昼過ぎ、待ち合わせの場所、近所のビストロ「シェル・ド・リヨン」へ急ぐ。ドライブしながら遊びに来た妹たちと合流。車中、思いがけず眠りに落ちたあてはのエンジンはなかなかかからず。今日は一眼レフを肩からかけて、ということでテーブルに置かれた料理の写真をあれこれ。もっとこう撮りたいからこうしてみよう、と、ますますカメラがおもしろくなる日々。パンをかじり出した頃から徐々にエンジンがかかってきたあては。今日の私のオーダーは久々の「かにのキッシュ」。このキッシュがなかなか個性的で、かなり厚さのある切り口と、きめ細やかなプリンのようなプルンプルンとしたやわらかさ。運ばれてくるお皿の上からその揺れるプルンプルン感が伝わってくる。そして切り口からは優しい湯気がふわあ。いつ来ても、きちんと丁寧な仕事がされているのだ。ランチの後は、我が家にてお茶タイム。と、直しかけのデッキ工事が始まる。木材が腐食していた手すりの一部を新たに付け直すのだ。デッキにて作業するだんなさんの脇、家の中では自分のおもちゃを裏返し、なにやら修理中風のあては。動きがかなりリアルでおもしろいのだ。静岡の生産物についての話あれこれ。いちごにみかんにお米にお茶に。食材として口にするよりもずっと前の段階、例えば冬の時期に向けての出荷を目指すいちごがこの時期から大切に育てられていく過程。見送りの後もデッキ作業は続き。というか私自身はノータッチなのだが。あてはも手伝ったというねじ留め、こういうのも思い出の1つなのだろう。

楽しいイベントのあった昨日の夜は気が高ぶってなのか、久しぶりになかなか寝付けなかった。ぼんやりと目覚め。今日は敬老の日。敬老の日に父をこき使う息子夫婦の図。実は我が家に3つある木のデッキ、さすがに5年も経ち、いたみも出てきた、ということで、意を決して、防腐塗料を買い込んで半年以上。日曜大工が得意な東久留米の父からのうれしい出張なのだ。たくさんの道具を持参し、マイ作業着に着替えて、の父、そしてやけにショートな短パン姿のだんなさん。まずは教室横の1番大きなデッキから。しばしあてはと退散、ということで、2階キッチンにてクッキー作りなど。今日は生地にかぼちゃフレークを細かくしたものを練りこんで、ハロウィンクッキーなど。今日は試しに10%ほど練り込んで。粉の量が減る分、生地の伸びが弱く、通常よりも扱いにくい感。1階キッチンのオーブンにて焼く。と、窓の向こう、2人の作業が気になって仕方がないあては。そのうち、小さな刷毛を見つけ、自分もやりたい、と。いつのまにかデッキには親子3代での作業風景。昼過ぎ、母が持たせてくれたお昼ごはんをテーブルに並べ。日曜大工や工作が得意な父、あてはへのおもちゃ、あてはのリクエスト、機関車トーマスシリーズのゴードン作りが進行している様子。そして絵本を持ってきて、ゴードンの説明をするあては。ちょっとシュールなゴードン好きなのだ。午後も作業は続き、結局は夕方遅くまでの1日作業。「いい運動になったよ。」と爽やかに帰る父を見送り。どう考えても、あてはと作ったハロウィンクッキーでは割りに合わない仕事量、それも敬老の日に。