
今日の教室、我が家からごくごく近所への引越も無事終わり、今日から徒歩での参加となった彼女あり、4月から大学院生生活スタートの彼女あり、同じく4月から娘ちゃんの小学校入園準備に追われる彼女あり、ともうすぐ始まる春の空気いっぱい。今回のメニュー、煮物は「高野豆腐とわかめの炊き合わせ」。ふっくら、ふわふわ、ジューシーな高野豆腐はやっぱり女性心をくすぐるのでは。私自身、中学時代の京都への修学旅行でこれは「高野豆腐」と意識して口にしたあの時の感動が忘れらなくて、今でも大好きな食材の1つ。ふっくら、ふわふわ、ジューシーのこつはその煮汁にある。製造過程で使われる重曹、しょうゆや味噌など酸性成分の強い煮汁で煮ると、固く、キシキシとした食感になってしまう。ので、今回は塩分控えめ、甘めのだしでゆっくり煮上げる。そして付け合わせのわかめ。今は塩蔵や乾燥で1年中出回っているので、季節感をつかみにくいのだが、実は春の食材。さっと霜降りしたときにほどよくふわりと磯の香り。みんなで手まり寿司などを頬張りながら、今日もよく笑った。テーマは「沈黙」の大切さ、といったところか。あっ、これは恋愛成就においてかなり重要なキーワード、とのこと。教室がちょうど終わる頃、到着した車の中には沈黙、というかスヤスヤあては。黙って、女性心をくすぐる、これは本能的な作戦なのかもしれない。さて来月のメニューについて、あれこれ思い巡らせながら、先日行った「夢飯」へ立ち寄り、自家製サンバルソースを分けていただくことに。丁寧に贅沢に、そして日本人向けに作られているからこそ、の洗練された味。日本の味噌やもろみのような感覚なのかもしれない。が、テーマはそこそこ手に入りやすい食材、調味料を使って、みんながお家でもきちんと仕上げることができるもの。両方のいいところどり、でうまくまとまりますように。

3連休の初日。まずは早めに明日の買い出しへ、と傘をさしながら向かう道すがら、いつの間にか雨は上がり、一気に空が晴れ渡る。大学通りの桜のつぼみ、毎年早めに花開くスポットはだいぶ色づき、緩んできた、とカウントダウン。来月のデザートについて、ぼんやりイメージを浮かべながら、今日はロールケーキなど。いつも定番の生地に少々手直しを入れ、焼き時間などもいじりつつ。今日の感じは生地だけでも食べたくなる、しっとり、ほどよくもっちりとした食感。クリームについてはイメージ不足、やっぱりお菓子についてはなんとなくで事を進めるとそのイメージにはたどりつかないことが多い。今日は、早咲きの桜のお花見へ。エミコさんファミリー案内のもと、昨年も満開の桜の頃にお邪魔させていただいた近所の鉄道総研敷地内へ。三輪車と自転車であちこち駆け回る子供たちを眺めながらの桜並木。早咲きの優しいピンク色には思わず声がこぼれる。そして敷地内のソメイヨシノはすっかりピンクに染まったつぼみが少し開きかかって、もうすぐ、といった感じがたまらない。我が家にとっては今年の4月、さほど大きな変化はないものの、ほどよく気持ちが引き締まる感覚。帰り道、自転車に乗りながら、道の脇にある大きな水たまりを通りたい、とあては。こちらのNGサインの後、こんな訴え。道の真ん中だと車が来るから、道の脇を通らないと、だから水たまりを通るのだ、と。こんな知恵もついてきたのだ。ゆっくりね、という条件付き、満足そうに水たまりを自転車で走るあては。
ぽかぽか陽気が続いたせいか、例年になくラズベリーの花が早く咲いたような気がする。ロールケーキに添えて。

自転車を走らせて、野菜直売所「とれたの」を目指す。先日買った「かつお菜」という青菜、手のひらを広げたよりももっと大きなやや肉厚の青菜なのだが、そのままだとからし菜のようなピリッとした味わい、そして火を通すと一気に魅力発揮、しゃくしゃくとした歯ごたえといい、やわらかい茎の部分とのコントラストもよく、癖のない優しい味といい。週末の教室用に、とおもしろい青菜なども。この時期にはこうやって直売所ならではの青菜がふんだんに楽しめるのだ。昨日に引き続き、ポッカポカの今日、お弁当を持って、一橋グランドへ。途中かかってきた電話、もちろんあてはが電話を取り。いつのまにかすっかり電話越しの会話が成り立っているのだが、事実と違う点がいくつも。「うん、食べてるよ。」「えっと~、おさかな!」今日のお弁当には入っていないし。ついでに私のバッグから発見し、「コチョレートちょうだい!」コチョレートって、逆に言いにくそうなのだが。今日はカナさんのお友達の展示会「chiclin et mituou」、ビストロ「GRAS」にて。洋服と布小物やイラストというご夫婦でのコラボがやけにすてきで、なんだかぽーっとしてしまう。食がらみ、気に入ったポストカードを数枚。暑いくらいの日差し、最近、大学通り店がオープンしたばかり、「MILK TOP」で今日は紅芋といちごの手作りアイスを買い、一橋へ。池では産卵期の大きなかえるたちがあちこちに。それを捕まえようとする子供たち。そんな光景を池の脇、高いところから身を乗り出さんばかりに眺めるアオキくんとあては。そのうち間違いなく落っこちる勢い。かえるも怖いし、そんな姿の我が子たちも怖いし。

初夏をも思わせる陽気。用事を済ませてから、一橋にてみんなでお弁当タイム。みんなで石段に並んで座り、おにぎりを食べるのも束の間、あちこちに駆け回る子供たち。さて、今日は月に1度、近くの幼稚園での園庭開放へ。砂場では子供たちが思い思いのお砂場グッズを持って、それにしてもものすごい人口密度。あてはの手にはもちろん新幹線。そしてもちろん片時も放さずに。後半は毎回恒例、園庭にての歌の時間。それにしても日差しが。最前列で楽しそうにしていたあてはがふらりと引き込まれるようにどこかへ。見れば園庭の片隅には手入れの行き届いた川、というか池というか、浅い水の流れ。ああ、こういう感じ、私も大好き。帰り道。一気にお茶をぐびぐびと飲み干すあては。初夏のような日差しの中、しっかりしっかり遊び、今日はかなり長めの昼寝。あては寝る静かな時間にのんびりキッチンにて。来月のアジアン食材をあれこれ試してみたり。アジアンにしても、他のジャンルにしても、日々の料理との距離感がポイント。脱「日々の料理」、かつ、日々の料理へのヒントあれこれ。目新しいスパイスや調味料についても然り。目新しいものばかりでは現実感がなく、日々の調味料+せいぜい1つか2つ、初めての調味料、といったところ。その辺の加減と、的確な他のものへの代用、この辺りが課題。夕方の日差しもだいぶ延びたこの頃。この感じもいいのだ。

横浜出張教室の日。今日は全員が子供を預けての参加、ということでやけにスムーズに作業も進み。時にはこういう会があってもいいのかも。今回のリクエスト、和の定番、だし巻き玉子。ふわりと香る大葉のせん切りを加えて。焼き方のポイント、まずは火加減。ついつい弱火でじっくり、といきたいところだが、常に中火ほどの火加減でささっと巻く具合。それからついつい1巻きずつをうまく巻かなくては、と必要以上のプレッシャーを抱えがちなのだが、ここが卵の魅力。その柔軟性というか適応性というか、恐るべし。巻き終わった段階の余熱でも十分こちらの意に添ったラインを描いてくれる。いい意味で、「終わりよければすべてよし」が通用するのだ。なので、あまり気にせず、ある程度の勢いをつけて巻いていくこと。だし巻き玉子には思い出がいくつも。料理の道に飛び込んだばかりの頃、最初に任された仕事がだし巻き玉子。毎日卵30個分。重い重い銅製の玉子焼き器でまさに必死になって巻いていた記憶。それからもう1つは、以前働いていたオーガニックレストランにて。オーナーのまさよさんが巻くだし巻き玉子。注文が入ってから、巻き始めるその熱々出し巻き玉子のおいしさ。こうやって、1つ1つの料理に次から次へと想い出が重ねられ。今日のデザート、きなこのポルボローネと一緒にテーブルにはすてきなスイーツがずらり。みなさんからの差し入れをいただきながら、おしゃべりあれこれ。あまりに至福のとき、危うくレシピの復習を忘れるところだった。夜、眠すぎておかしなテンションのあては、突然、卵を割る、と言い出す。気まぐれの発言なのだが、言い出したらやけにこだわるので、卵を3つ割ってもらい。そうそう、卵のコシを取りたいときには事前に卵を割っておく、というのは得策。ということで明日のだし巻き玉子の下準備。
今日のメニュー ・春野菜 しょうゆドレッシング添え
・大葉入り出し巻き玉子
・宮崎風 チキン南蛮
・桜ごはん
・ポルボローネ2種

念のため、朝一、あてはを連れて病院へ。「どこも悪くなさそうだし、すぐに自然によくなるでしょう。」と、とりあえず一安心。今日は近くの保育園を見学に。あてはの一時保育について。月に数度、もちろん私の仕事の事情でもあるのだが、あてはにとってもよい経験になるのでは、とあれこれ考え中。ブルーベリー畑の間を抜けると、入口脇には保育園の野菜畑など。光いっぱいの保育部屋などを見学させてもらい。ぽかぽか日差しの今日、自転車を走らせて、週末によく行くショッピングモールへ、アジアン食材の調達など。あれこれ限りなく気になる調味料が並び。ついでに「IVAN」でパンを調達し、自転車を走らせながら、なんとかたどりついた並木町公園。予想通り、木製の汽車の遊具はもちろん、あてはとそしてちひろちゃんを引き付け。決して広くもなく、遊具も少ないのだが、大人にも居心地のよい公園、そんな以前からの予感は的中。散策してみると、隣接するお宅に作られたゲージには鳥骨鶏がたくさん。芝生の小山の端にはふきのとう。帰り道、近所の平兵衛樹林へ立ち寄り、とある山菜探しなど(残念ながら見つからず)。焼き上げたクッキーの袋詰めをし。今日も白ごまクッキーには桜塩をのせ、春色に。1階のキッチンにてラッピングを終え、2階へ上がると、いつのまにかソファに横たわって眠っていたあては。夕方の日差しもすっかり春めいている。

「ニチニチ日曜市」へ。月に1度開かれる作り手さんたちのマーケット。到着するとお店の前には行列がずらり。今日はおやつにと、「ゆるひ」のシフォンケーキや焼き菓子、それからコーヒー豆など。ついでにあてはの絵本なども。今すぐにでも思いっきり走り回りたい子供たちを連れて、まだまだつぼみ固そうな大学通りの桜並木を抜け、一橋グランドへ。吸い込まれるようにグランドに駆けて行く子供たち。ちひろちゃんをハグ攻めにするメンズ。時折、気まぐれにやってきて、お弁当を口にするものの、ほぼ駆けっ放しで遊び続ける子供たち。ひたすら、ひたすら遊び続ける。おかげでこちらものんびりとおしゃべりなど。帰り際、別れを悲しむたー君、きっとみんなに覚えのあるこの感覚、見ているとなんともきゅんとする。クタクタに遊び疲れ、草まみれあてはを連れて、帰宅。今日焼いた注文のお菓子、もうすぐの開花を待ちわびる「桜のマドレーヌ」など。ふわりと香る桜の花を加えて。仕上げには桜の花の塩漬けと少々の桜塩(桜の塩漬けを乾燥させて、細かくしたもの)を。ますます桜の開花が待ち遠しくなる。夜、久しぶりあてはの体調不良。時折の笑顔はあるものの。さっそくのチキンライスもほぼ口元に届かず、そのまま布団へ。ということであれこれ枕元に用意しつつ、かなり早めの就寝。

毎週通っている幼稚園にての「大きくなってうれしいねパーティー」へ。ふと気づけば、この教室に通うようになって約半年。あてはにとっては初めての集団の中で過ごす時間。そして私自身にとっても、先生方による心のこもった温かい時間がいつも楽しみで。今日はスタートからなんとなくバタバタした雰囲気ではあったものの、みんなで歌を歌ったり、お芝居をみたり、おやつを食べたり。今日は先生方から子供たちへメッセージカードのプレゼント。もちろんあてはの手元にも。いづいあてはちゃん宛てのカード、「げんき」という言葉が何度使われていただろう。そんな元気印のあては、最近のお気に入り場所は我が家のキッチン。今日も昨日の悩みを打破すべくブラウニー作りの準備をしていると、すかさずやってきた。リトルパティシェあては、泡立て器担当。今日はブラウニーとはいうものの、粉なし、低い温度で短時間焼き、しっとり濃厚な仕上がりに。さて、来月の教室はシンガポール料理を検討中。ということで夜は海南チキンライスの店「Mu-Hung(夢飯)」へ。まずはタイガービール片手に、自家製サンバルソース香る炒め物をいただく、これだけで一気にアジアン気分。あれこれ気になるメニューなど。もちろんサンバルソースや黒しょうゆなど東南アジアの香りあり、そこにチャイニーズの香り、インドの香りなど。アジア一体のおいしさの融合、といっては褒めすぎだろうか。いわゆるアジアン、エスニック料理の中ではかなり癖がなく、全体的に程よく甘じょっぱいテイストは日本人好みなのでは。以前ここへ来て以来、我が家でも手軽なチキンライスは時々登場する。家族みんな大、大好きな味。何度も何度も口にしているはずなのに、ここへ来て、テーブルに運ばれてくるまで、いわゆるケチャップ味のチキンライスを想像していた、との声あり。お店の方からもメニューにない料理のことまであれこれお話いただき、大収穫。帰り際、うれしそうに厨房に向かって、「おいしかったよ~!」と走り寄るあては。そしてその横向き笑顔のまま、目の前の椅子に直撃。

久々、あてはの体操、今春から幼稚園組は卒業写真のプレゼント。そして、対象者ではないあては、最前列にてスタンバイし、もらう気満々の様子はその後ろ姿からも伝わってくるのだ。今日は自転車を走らせて、坂道を上がり、野菜を買いに。道を探し当てながら、先日教わったいくつもの直売所をはしご。帰り道、この間教えてもらった神社あたりでランチでも、と探すが見つからず、断念。方向を変え、前から立ち寄ってみたかった東児童公園へ。国分寺市と国立市のちょうど境にあるこの公園、斜面の多い住宅街にひっそりとある。公園の奥三分の一は斜面という立地を生かしたアスレチック風の遊具、目に入った瞬間にあてはの目がきらりと光る。朝、あわてて詰めたおかずと通り道のパン屋さん「モン・マルシェ」のパン、大急ぎで頬張り、吸い込まれるように遊具へと駆けて行くあてはを眺めながら。今日は注文のお菓子の下準備とお菓子の試作など。詰め合わせの1つに、と考え中のブラウニー、思いつくままに作ってみたのだが、予想とは違う仕上がりに。そう、お菓子作りではよくよくあること。焼き上げた生地が落ち着けば、また違うのかも、としばしの時間経過、の後も・・・。頭の中であれこれ思い悩みながらも、最近のブーム、まずはお手伝いする!、から始まり、いつもの流れ、途中からはキッチンでの水遊びに夢中のあてはからは目が離せない。今日は「コーヒー作り」に夢中の様子。「コーヒー」ではなく、「コーフィー」と発音しているのがおかしくて。もう1度、ブラウニーを焼く。さっきよりはやや私好みに近づいたような、多分。おいしいコーヒーと一緒に。と、あてはの作った「コーフィー」の瓶には、細かくした卵の殻が詰まっていた。

歯医者さんを済ませ、自転車で谷保天満宮へ。梅園にてお弁当を広げていると、こっちに歩み寄るものあり。天満宮内に放し飼いにされている鶏の1羽が食べこぼしを狙って、近づいてきたのだ。確かにその光沢ある毛並みといい、ギロッとするどい目といい、迫力あり。そしてその後ろを追うものが何羽も。大泣き顔のアオキくんと完全硬直のあては、ということで他のベンチへ移動し。午前中の強風が嘘のように、穏やかな午後。そそくさとお弁当を食べ、2人で草むらに寝転がったり、枯れ葉遊びに真剣。この、すべてを遊びに変換する能力。散策しながら、湧水美しい弁天池の方へ。嘘みたいに澄んだ水にはたくさんの鯉に亀たち。弁天池の真ん中にある小さな神社、とにかく和顔の2人にはこういうスポットがやけにしっくりくるのだ。境内脇にもこれまた嘘みたいに澄んだ湧水の流れ。自生のクレソンもあちこちに。子供たちの手が伸びるのも自然なのだろう。と、いつのまにかズボンを捲し上げて、水遊びの気、満々のあては。気持ちはわかるが、もう少しあたたかくなったらね、となんとかなだめ。今日はすぐ近くにある「WILL CAFE」へ。週3日営業の小さなカフェ。店内に並ぶかわいらしい焼き菓子をあれこれ選び、コーヒーと一緒に。のはずなのだが、コーヒーがテーブルにくる頃にはお菓子はすでにほぼなくなり。おいしいものに関しては、目にしたら最後、基本的に目の前のものはすべて自分のもの、というスタンス。なんとかショートブレッドやきなこのスノーボールはあては指示の配分により、私たちの手元に届いたのだが。かろうじて一口できた、「桜風味のフィナンシェ」はふわりと香る桜の香りとアーモンドプードルのほろっと、しっとりした食感がどこか上新粉かなにか、和の素材を思わせる印象。それにしても以前立ち寄ったときにも感じたのが、お店の方の対応。お客に媚びない、といえばそうなのだが正直気になった。日々、子供との時間を過ごしながら、自宅で仕事をする同士であるカナさん。これからはお互いの励ましも込めて、協力し合えたら、とあれこれ。別れ際、ほぼ寝かかりながらも、半目閉じで「バイバイ」をし、そのまま眠りに落ちたあては。家に着くと、寝言で「たべたい!」夜、「あてちゃん、おかしあげたねえ。あてちゃんと、あおくんと、・・・。」今日、みんなにテーブルのお菓子を配ったこと、あてはにとっては、心いることだったのだろう。最近の夜は、こうやってあてはのその日の思い出話を聞くのが楽しみなのだ。